西東京市多文化共生センター
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     NIMIC通信 No.109(2015年7月号)
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┏ [8] キーワードを読む
    「多文化共生」について理解を深めるために(103)
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 NIMIC設立の理念のなかで大きなウェートを占める「多文化共生」。 この言葉をキーワードに、2006年9月号から多文化共生に関わる本の紹介を始めました。
 第103回目の今回は、アメリカ人の著者が日本の中学生に向けて日本語で書いた本です。

「中学生の質問箱 戦争するってどんなこと?」
 C・ダグラス・ラミス著 2014年7月 平凡社
  
 著者は1936年サンフランシスコ生まれ。カリフォルニア大学卒業後、3年間海兵隊員となり、3年目は沖縄に駐留しました。
 除隊後2年間大阪外国語大学で日本語を学び、カリフォルニア大学の大学院へ戻りました。 その後、アメリカの公民権運動、大学の学園闘争、ベトナム反戦運動などを経て、平和についての考え方が変化したそうです。
 1980~2000年津田塾大学教授、2000年からは沖縄に拠点を移し、沖縄国際大学で教えるほか執筆や講演を中心に活動しています。
 著者が中学生に向けて語るのは、軍隊というところ、戦争に行くということ、第二次世界大戦以降の70年間一度も戦争をしていない日本、その70年間に世界中で30回近く軍事行動をとっているアメリカの現実など。
 日米安全保障条約や日本の政治、沖縄の状況についても詳しく資料や数値を挙げて説明しています。
 同じテーマについて日本人の書く本に比べひと味もふた味も違って感じました。視点が違うのですね。

 最近、日本語を習得して資料を読み込み、外国人が日本語で書いた本を読むことが多くなりました。
 視点がユニークで、つっこみが厳しくて、面白かったりします。従来のような文化だけでなく、政治・経済・思想・社会、何もかもが俎上にのる。日本に興味を持つ外国人が増えるというのはこういうことなのですね。
   (NIMIC会員 根本 百合)


 
 
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