西東京市多文化共生センター

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  NIMIC通信 No.133(2017年9月号)
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┏ [13] キーワードを読む
    「多文化共生」について理解を深めるために(127)
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 NIMIC設立の理念のなかで大きなウェートを占める「多文化共生」。
 この言葉をキーワードに、2006年9月号から多文化共生に関わる本の紹介を始めました。
 第127回目の今回は、世界の食事を紹介する児童書です。

『世界中からいただきます!』 文/中山茂大 写真/阪口克 偕成社 2016年
    
 旅行ライターとカメラマンのコンビが、外国の家族を訪ねていって泊めてもらい、食材や台所、調理法、食事のようすなどを取材しています。
 行先はモンゴル・カンボジア・パプアニューギニア・タイ・ネパール・インド・ハンガリー・ギリシャ・イエメン・モロッコ・ペルー。
 最近、都市部では便利になり、食生活について世界中それほど大きな差はなくなりつつあるのではないでしょうか。
 しかし、この本にあるのはその都市ではなく、周辺部の島や砂漠・山岳地帯等に住む少数民族の家庭が多く、食材・調理法も含めて、生活全体が昔ながらの地域に根差したものを踏襲しているのです。
 その食事をともに味わうという、まさに身体を張った取材です。
 「おいしいタイ料理のなかでひとつだけ食べられなかったのがドリアンごはん。
 …おどろいたのはスイカごはん。」(37頁)など。
 一体どうやって取材したのかなと不思議だったのですが、コラム「日本からのおみやげ」(92頁)の喜ばれたものリストを見てわかりました。
 日本の切れ味のいい包丁を持って行くと、お母さんたちが感動して一生懸命御馳走してくれたらしいです。
 「どこの国でも、いちばんえらいのは、お父さんではなくてお母さんだからだ!」(92頁)なかなか調子のいい、男性二人組の本です。
          (NIMIC会員 根本百合)

 
 
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