西東京市多文化共生センター
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     NIMIC通信 No.77(2012年10月)
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┏ [8] キーワードを読む
    「多文化共生」について理解を深めるために(72)
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 NIMIC設立の理念のなかで大きなウェートを占める「多文化共生」。 この言葉をキーワードに、2006年9月号から多文化共生に関わる本の紹介を始めました。
 第72回目の今回は、宗教について大変わかりやすく書かれた本をご紹介します。
 
 『池上彰の宗教がわかれば世界が見える』 
  池上彰著 文春文庫 2011年7月 800円
 
 まず、世界の主な宗教〈キリスト教、イスラム教、仏教、ヒンドゥー教〉について解説し、それらが世界中の人々や国家、そこで起きる出来事とどう関わって いるのかを説明していきます。次に、8人の方々〈宗教学者、仏教・神道・イスラム教・キリスト教などの専門家、最後は解剖学者養老孟司〉との対談の中で、 さらに深く掘り下げて行きます。
 東日本大震災後に書かれており、度重なる災害を体験した日本人の心についても書かれています。また最近の日本では、高齢化社会をむかえて生活様式が変わ り、葬儀のありかたにも変化がみえます。団塊の世代は〈老・死〉を意識し始め、一方、若者の間ではパワースポットめぐりが流行したりと、様々なことがあり ます。「人間は『致死100%』・・・死を考えることは生を考えること・・・日本人の内には自然に宗教が根付いている。」などの言葉が、読んでいて納得で き、とても心を落ち着かせてくれる本です。
 人間が生きていく上での心の支えである宗教に対して、著者が非常に温かい目線を向けているのが印象的です。
          (NIMIC会員 根本 百合)


 
 
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