西東京市多文化共生センター
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     NIMIC通信 No.17(2007年9月)
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┏ [8] キーワードを読む~「多文化共生」について理解を深めるために⑬
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 NIMIC設立の理念の中で大きなウェートを占める「多文化共生」。この言葉をキーワードに、2006年9月号から多文化共生に関わる本の紹介を始めました。13回目の今回は、「日本型多文化共生社会」について考える本をご紹介します。

「グローバル化時代の日本型多文化共生社会」
駒井 洋著  明石書房2006.6刊 302頁 (2,500円+税)

 本書は、第一部 「グローバル化時代の移民政策」 、第二部 「低賃金労働者としての外国人移民」、 第三部 「多文化共生社会への道」の三部9章から構成され、日本における外国人移民の歴史、現状、問題点、将来展望などを幅広く取り上げています。本書の「外国人移民」の定義では、生涯あるいは長期間にわたる居住者のみでなく、3か月以上の居住者すべてを含み、外国人労働者、研修生、留学生はもちろん、非正規滞在者についても対象としています。
 本書からは、日ごろ我々が抱く素朴な疑問、例えば、少子高齢化対策として移民の導入は有効か、外国人の低賃金労働者の積極的受け入れの是非、非正規滞在者の国外追放をどう考えるか、日系人労働者の何が問題か、看護介護分野の外国人積極導入の是非、外国人の子供の権利擁護の現状、日本の難民受入れがなぜ少ないのか、日本のムスリムの現状等について、合理的かつ人道的な立場からの適切な答えが得られ、今後我々が自ら考えるための良き指針が与えられます。また、アメリカ、カナダ、オーストラリアなどの多文化共生の先進国とは異なる、日本独自の多文化共生社会をどう建設するかを考えるとき、本書から示唆されるものは多いのではないでしょうか。              (NIMIC理事 斎藤 勝)

                    (NIMIC理事 久保芳昭)

 
 
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