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NIMIC通信 No.42(2009年10月)
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┏ [8] キーワードを読む
「多文化共生」について理解を深めるために(37)
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NIMIC設立の理念の中で大きなウェートを占める「多文化共生」。この言葉をキーワードに、2006年9月号から多文化共生に関わる本の紹介を始めました。
2回続けて、日本に住んでいる外国人をとりあげた本を紹介してきました。37回目の今回は、外国につながる子どもたちの話をご紹介します。
『まんが クラスメイトは外国人 —多文化共生20の物語—』
「外国につながる子どもたちの物語」編集委員会/編
みなみ ななみ/まんが 2009年4月 1,236円
NIMICでは、2007年から子ども日本語教室を立ち上げ、西東京市に住んでいる外国につながる子どもたちと、養成講座を受講したボランティアで、日本語を学ぶ場を作ってきました。この本は、そんな外国につながる子どもたちが日本の学校や社会で暮らす中で抱えている状況や思いを、まんがと文章を使ってわかりやすく伝えた本です。
ブラジル出身で中学の日本語学級で学ぶカルロス、母親が日本人と再婚しフィリピンから呼び寄せられたブライアン、中学をやめて家族のために工場で通訳をして働くビアンカ、クメール語しか話せないカンボジア出身の母親に自分の思いが伝えられないソフィーラ、保育士になる夢をかなえたリリアン…
さまざまな切り口から構成された20の話が描かれています。一つ一つの話は、一人の外国につながる子どもが主人公になっていますが、話の原案を考えた方(中・高・大の先生)によると、一人の後ろに何人もの子どもたちの物語があるそうです。
自分の隣にいるかもしれない誰かのことを思いながら、読んでもらえたら…
そして、ひとりでも多くの方に読んでもらえたら、と思います。
外国につながるたくさんの子どもたちに、会ってみませんか?
(NIMIC子ども日本語教室 西原 明子)
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