西東京市多文化共生センター
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     NIMIC通信 No.9(2007年1月)
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┏ [5] キーワードを読む~「多文化共生」について理解を深めるために⑤
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 NIMIC設立の理念の中で大きなウェートを占める「多文化共生」。この言葉をキーワードに、9月号から多文化共生に関わる本の紹介を始めました。5回目の今回は、多分野の専門家が外国人に対する日本語教育の周辺に関する一冊です。

『外国人の定住と日本語教育』
 田尻英三・田中宏・吉野正・山西優二・山田泉著 2004 ひつじ書房 (2000円+税)

 全5章の構成のこの本では、どの章も、多文化共生がキーワードになっていますが、第2章と第3章では、外国人の定住が進んでいるにもかかわらず、在日外国人の教育機会保障やその他の権利の保護の実現の難しさ、厳しさが具体例で示されています。また、第4章では、平和・人権・環境など地球的課題を扱う教育の最前線では多くの教育的課題が現れてはいるものの、同時に大きな教育的可能性に満ちていると述べられています。
 在住外国人にとって「コミュニケーション能力」としての日本語能力の育成は緊急課題ですが、それを含めた人間関係作りへの視点、およびその基礎としての人間理解の視点が大切という文章を読んで、日本人にとっても必要な視点だと感じました。

【各章のタイトルと執筆者の代表的な専門分野】
 第1章 外国人の定住と日本語教育を考えるためのブックガイド(田尻英三/日本語教育)
 第2章 在日外国人の概況とその教育―日本語教育の周辺―(田中宏/ポスト植民地問題)
 第3章 外国人の定住と権利保護(吉野正/弁護士・外国人の人権)
 第4章 多文化共生に向けての教育を考える(山西優二/開発教育)
 第5章 多文化・多言語主義と子どもの発達(山田泉/多文化教育)


 
 
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