西東京市多文化共生センター

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   NIMIC通信 No.22(2008年2月)
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もくじ
[1] お知らせ「子ども対象英語で遊ぶプロジェクト」
[2] 講座の報告「日本語ボランティア・スキルアップ講座⑤」
[3] 事務局より「日本語ボランティア活動のご案内」
[4] 事務局より「NIMIC総会のお知らせ」
[5] 会員より「坂の街・テグシガルパの窓から⑨」
[6] 世界の国々・人々 ~忘れられない旅⑫~
[7] キーワードを読む~「多文化共生」について理解を深めるために⑱
[8] 2007年度・今後の事業予定

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┏ [1] お知らせ「子ども対象英語で遊ぶプロジェクト」
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 いまや、英語はアメリカやイギリスだけでなく、世界中で母語として、または共通語として話されています。グローバル化する世界で生きていく子どもたちに、英語を楽しく体験してもらいましょう。
 講師には、インド、フィリピン出身の子ども英語教育の専門家をお招きします。英語を学ぶだけでなく、英語に触れることをとおして、別の文化に触れ、その違いを感じさせてあげてください。

日にち 3月15日(土)
時間 (A)午前10時~11時(対象:小学校2、3年)、(B)午前11時30分~12時20分(対象:小学校1年・幼稚園年長児) ※学年は2008年4月現在とします。
定員  (A) (B)共に20人(10人×2グループ)
  ※安全のため保護者の送り迎えをお願いします。
参加費 1人500円 (当日受付でお支払いください)
申込み 往復はがき、またはEメールで、(1)参加する子どもの名前(ふりがな) (2)年長・小1・小2・小3のいずれか (3)保護者の名前 (4)住所 (5)電話番号(FAXの有無)を書いて、2月29日(金)必着でお申込みください。
〒188-8555 西東京市中町1-5-1 西東京市役所生活文化課「英語で楽しく3/15」係、または bunka@city.nishitokyo.lg.jp (件名に必ず「英語で楽しく3/15」と明記してください)まで。
☆応募者多数の場合は抽選となります。
※記録として、写真撮影をいたします。ホームページ等で公開することをご了解ください。
共催 西東京市
問合せ 西東京市役所生活文化課  TEL 042-438-4040

★昨年の「英語で楽しく!」の様子は、NIMICのHPでご覧になれます。
 →→→ http://www.nimic.jp/jpn/event/070317kodomo_eigo.html

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┏ [2] 講座報告「日本語ボランティア・スキルアップ講座⑤」
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 1月25日(金)の午後、田無庁舎の会議室で2007年度最後のスキルアップ講座が開催されました。
 久保田美子さん(国際交流基金日本語国際センター専任講師・『「レアリア・生教材」アイデア貼』共著者)を講師にお迎えして、32人の日本語ボランティアが熱心に受講しました。
 講師は、ジュース、お菓子、雑誌、新聞などなど、びっくり箱さながらの大きな箱を取り出し、講義を始められました。
 そして、レアリアと生教材の違い、それらを日本語教育でどのように使って行くのか、実践を踏まえてご指導くださいました。また、参加者を4人一組のグループに分け、グループごとにジュース、チョコレート、健康食品などをえらび、どの観点からそれらを学習の中で使うかを発表しました。
 教室活動に臨場感や現実との接点を持たせることができるとお話しになったことが、とても印象的でした。
 最後に交流基金発行の日本語教材をいただき、「子ども日本語教室」で活用させていただくことになりました。              (NIMIC会員 飯塚)

★日本語ボランティア・スキルアップ講座について、詳しくはNIMICのHPで。
 →→→ http://www.nimic.jp/jpn/nihongokouza.html

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┏ [3] 事務局より「日本語ボランティア活動のご案内」
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 ときどきNIMIC事務局へお問い合わせがあります。
  「日本語ボランティアをしたいのだけれど、紹介してください」
  「日本語ボランティア教室情報を教えてください」

 NIMICでは、2007年度にスタートした「子どもにほんご教室」(市と共催)、子育て中の外国人のお母さんをサポートする「生活に役立つ日本語講座」(公民館と共催)の2つの講座を開いています。
 「子ども日本語教室」にボランティアとして参加できるのは、子どもの日本語指導を勉強した方、または勉強中の方、中高生の教科指導の経験のある方で日本語指導に興味のある方、外国語が母語の方で日本語が教えられる方、などです。ご協力いただける方を随時募集しています。詳しくは事務局にお問い合わせください。
 「生活に役立つ日本語講座」は、ボランティア経験の長い方と日本語教育の専門家がチームで担当しています。現在ボランティアの募集はしていません。

 西東京市内では、7つのボランティア団体が9教室を展開していて、日本語学習を通して交流活動を行っています。各団体は文化の違いを越えて住みやすい地域を作っていこうという理念は共有していますが、運営方法や具体的活動はそれぞれ違います。NIMICのホームページに各団体の活動場所や時間、連絡先がありますので、興味のある方は直接お問い合わせください。
 現在、NIMIC事務局に「ボランティア募集中」というお届けがあるのは、「日本語で交流・虹の会火曜日」夜の教室と「西東京にほんご教室」土曜日午後の教室です。

★市内の日本語ボランティアの団体について、詳しくはNIMICのHPをご覧ください。
→→→ http://www.nimic.jp/jpn/nihongo_cercle.html

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┏ [4] 事務局より「NIMIC総会のお知らせ」
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 まもなく設立から2年が経つNIMIC総会を以下のとおり開催する予定です。会員の方はどなたでも参加できますので、ぜひご参加ください。

日時 5月11日(日) 午後 ※詳細未定

 なお、総会後には、留学生など外国の方数人によるミニ講座やティーパーティーを予定しています。多くの会員の皆さんにご出席いただきますよう、よろしくお願いします。
 
 詳細は決定次第、NIMIC通信やNIMICのHPでお知らせします。

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┏ [5] 会員より「坂の街・テグシガルパの窓から⑨」
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 2006年6月に「西東京市で響きあう ~共演、ガーナの太鼓・日本の和太鼓~」と題して行ったイベントに協力していただいた(お仕事の都合により、残念ながら当日は出演していませんでしたが、コーディネート、練習等でご協力いただきました)「保谷和太鼓会」のメンバーがホンジュラスの首都テグシガルパに赴任し、現地の様子をリアルに伝えるおたよりを寄せてくださいました。以下にご紹介します。
※テグシガルパは盆地とはいえ、たくさんの丘があり、坂の多い街だそうです。

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 「仕事でしばらくホンジュラスに行ってきます」
 友人知人にこう報告すると、返ってくる答えは判で押したように、
「へぇ…で、どこでしたっけ、それ?」
というものでした。
 そんな知られざる中米の国、ホンジュラスに来てはや1年。
 日々の暮らしで出会った小さな驚き、発見のあれこれをお届けします。

-夢-
 90年代、南米アルゼンチンに住んでいた頃は、相当年代もののタクシーが走っていて、ドアを強く閉めると「もっと優しく!壊れちまうじゃないか」と怒られたものですが、ここを走る流しのタクシーも負けず劣らず、年季の入った車が多いです。タクシーに限らず、郊外や地方に行くと、息も絶え絶えといった様相の自家用車やバスをよく見かけます。
 その一方、首都ではそこかしこで新車が風を切って走っています。ナンバープレートが間に合わず、ナンバーなしの車も(本来は違法ですが)頻繁に見られます。
 ホンジュラスは、中南米でも最貧国の一つに数えられる国のはずです。「超中古車」が現役でがんばっているのは納得できますが、なぜこれほど新車が巷に溢れているのか、不思議でなりません。大都市の盛況ぶりは目覚ましく、週末の大型ショッピングモールは駐車場スペースがなくなるほどの賑わい、高級住宅地は建設ラッシュです。
 これで本当に最貧国なのか、と最初はいぶかしく思いましたが、国内をあちこち見て回るにつれて、それは大都市のほんの一握りの人たちにしか許されない贅沢だということがわかってきました。
 ホンジュラスに限らず、中南米の多くの国の階級構造は鋭く尖ったピラミッド型で、ごくわずかな富裕層が大部分の財を占有する一方で、広い底辺を支える人々は、家は土壁、電気もなく、毎日同じものを食べて暮らし、子どもは小さい頃から働き、隣の町さえ行くことなく一生を小さな村で送っているのです。
 国境沿いの村落に暮らす先住民の若い女性に「あなたの夢は」と聞いたことがありますが、彼女は困った顔をして「さぁ…」と小さく首をかしげたまま口を閉ざしてしまいました。生まれ育った小村が世界のすべてである彼女は、夢など考えたこともなかったのでしょうか。
 ホンジュラスにいるたくさんの「彼女」に夢を見られる日が来ることを願います。
          (Yuko Watayama)

 次号も、「坂の街・テグシガルパの窓から」を掲載しますので、お楽しみに!

★2006年「西東京市で響きあう ~共演、ガーナの太鼓・日本の和太鼓~」の様子は、NIMICのHPでご覧いただけます。
 →→→ http://www.nimic.jp/jpn/event/060617.html

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┏ [6] 世界の国々・人々 ~忘れられない旅⑫~
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 「世界の国々・人々」と題したこのコーナーでは、ある国にスポットをあて、その国の文化・人々との交流を、不定期ですが、いろいろな形でお届けしていきます。
 引き続き、NIMIC代表理事であり、武蔵野大学・大学院教授でもある佐々木瑞枝先生の書き下ろしエッセイをご紹介します。

71日間、世界の青年たちとの船の旅

 第12回 「第12回船の中の通貨は円、郵便も日本の切手」
 
 ヨーロッパの通過がユーロになり、フランスからドイツに行くにも、フランから、マルクに換える面倒な手続きはいらなくなった。
 しかし、・・・それでも、世界を旅するとき、やはりいの一番に空港でしなければならないのは、通貨の交換だ。
 最近は中国の元や韓国のウオンの価値があがり、行くたびに目減りする円を手に嘆かわしく思っているのは私だけではなないと思う。
 
 「世界青年の船」の旅では、あまり「通貨」を意識することなく、旅ができた。「にっぽん丸」にはさまざまな施設がある。クリニック、美容室、クリーニング、売店、郵便局などだ。
 どの施設も「円」でまかり通る。日本人にとっては非常に嬉しい限りだが、世界の青年たちはどう感じていたのだろうか。
 
 昨日までロングヘアだったドイツの青年が、いきなりGIカットになったりする。「シャンプーまでしてもらって千百円、安いなあ」とは彼の感想だが、アジア、アフリカの青年たちにとっても、果たして「安く」感じたのだろうか。
 
 今でこそ、東南アジア諸国もインフレが進み、物価は日本に近づいていはいるものの、やはり船の上の全ての物価が「日本基準」だったことには、とまどいは隠せない。インドやシンガポールに下船した短い時間に、現地で必要な買い物をする青年たちが多かったからだ。
 
 船の中でも私たちが一番お世話になるのがクリニックと郵便局だ。船酔いの患者から船の鴨居に頭をぶつけて五針も縫ったエジプトの青年まで、お医者さまは大忙し。内科、婦人科、外科と一人で総合病院の役目を果たされる。中には「妊娠しているかもしれない」と検査を頼む女性までいて「出産じゃなくてよかった」とはお医者さまの弁。
 
 船内の通貨は円なので、郵便物にも日本の切手が使われる。郵便物は寄港地から航空便で日本に送られ、それからアジア、アフリカ、ヨーロッパへ。受け取った人は日本からの郵便物と思うかもしれない。
 
 「皆さん、明日はボンベイに入港します。ラブレターを書いた人は、お早く郵便局へ」と。さあ、私も郵便局へ急ごう。
                    (武蔵野大学・大学院教授 佐々木瑞枝)

★これまでに掲載したエッセイのバックナンバーはNIMICのHPでご覧いただけます。
 →→→ http://www.nimic.jp/jpn/magazine/essay_1.html

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┏ [7] キーワードを読む~「多文化共生」について理解を深めるために⑱
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 NIMIC設立の理念の中で大きなウェートを占める「多文化共生」。この言葉をキーワードに、2006年9月号から多文化共生に関わる本の紹介を始めました。
 18回目の今回は、トルコについてのノンフィクションを2冊後紹介します。
 著者の新藤悦子さんは大学で中近東ゼミを専攻し、トルコやイランを何度も旅してイスラム社会の人々と直接ふれあうなかで、特に女性の生活や考え方、思っていることなどを本にあらわしてきた方です。

『トルコのゼーラおばあさん、メッカへ行く』 新藤悦子文 牡丹靖佳絵
       福音館書店 月刊たくさんのふしぎ 2007年10月号(第271号)

 ゼーラおばあさんは著者ととても親しくて、孫と娘を一緒に庭で遊ばせながらお茶を飲む間柄。そのゼーラおばあさんがメッカへ行ったのです。・・・メッカってどんな所?誰と行ったの?何を着て行ったの?何日くらい行ったの?いくらかかったの?食事はどうしたの?お土産は何を買ってきたの?メッカでどんな気持ちになったの?・・・お茶のテーブル越しに、ゼーラおばあさんがたくさんの質問に答えてくれて、話が盛り上がります。楽しそうに土産話をしてくれるその姿は、まるで日本のご隠居さんのお伊勢参りか善光寺参りのようです。
 イスラムの人々の生活がとても身近に感じられて、なんだ日本人と似てるなと思ってしまいました。

『ギョレメ村でじゅうたんを織る』 新藤悦子写真・文 西山晶絵 
              福音館書店 たくさんのふしぎ傑作集 1993年

 イスラム社会の人びと、とくに女の人の素顔が知りたいと思った著者は、1985年5~10月トルコ中央部カッパドキア地方のギョレメ村に滞在し、トルコ女性ハリメさんとともに過ごし、じゅうたんの織り方とトルコの生活についてさまざまなことを教わりました。たくさんの写真や絵をまじえて描く、半年間のトルコ生活の記録です。

 「たくさんのふしぎ」は小学校3年生からとなっていますが、この2冊は読み応えがあり、大人でも充分に楽しめます。『トルコのゼーラおばあさん、メッカへ行く』は、月刊誌ですが、今ならまだバックナンバーが手に入ると思います。『ギョレメ村でじゅうたんを織る』同様に、ぜひ単行本としてハードカバーで出版してほしい本です。   (NIMIC会員 根本 百合)

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┏ [8] 2007年度・今後の事業予定  ※詳細は随時お知らせします。
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2008年
3月15日(土) 子ども対象「英語で楽しく!」

子育て中のお母さんのための生活に役立つ日本語講座(保育付)3期は、1月16日から3月12日まで ※公民館事業に協力

  ★印は、西東京市との共催事業です。

☆★☆ 2008年度の事業について、アイディアやご意見をお寄せください。お待ちしています。

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 今回のNIMIC通信は、いかがでしたでしょうか。みなさまのご意見、ご感想をお待ちしております。
 メールはこちら→→→ info@nimic.jp
★NIMIC通信のバックナンバーはこちらから。
 →→→ http://www.nimic.jp/jpn/magazine/back_number.html
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