西東京市多文化共生センター

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  NIMIC通信 No.50(2010年6月)
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もくじ
[1] 事務局より「2010年度NIMIC総会の報告」
[2] お知らせ「センター事務所に新たに4人の
        相談員兼事務員が加わりました」
[3] 講演会「地域社会における外国人の居場所」
[4] 講演会「地域社会における通訳・通訳ボランティアについて」
[5] お知らせ「留学生ホームビジット・交流パーティー 実行委員募集」
[6] 講演会「災害時の外国人支援(船橋市での取り組みから)」
[7] お知らせ「多言語ボランティアミーティングを行います」
[8] イベント予告「世界の留学生と小学生の
         “ひょうたん島ワークショップ”参加者募集!」
[9] お知らせ「留学生と小学生の多文化ワークショップ
       “ひょうたん島ワークショップ”当日お手伝い募集」
[10] 講演会報告「多文化化する日本社会と多文化ボランティアの役割」
[11] 講座報告「日本語ボランティア・フォロー講座(第1回)」
[12] 報告「NIMIC韓国語勉強会スタート!」
[13] NIMIC理事会だより(6)
[14] 世界の国々・人々 〜多文化に生きる(10)
[15] キーワードを読む
    「多文化共生」について理解を深めるために(45)
[16] 2010年度・今後の事業予定

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┏ [1] 事務局より「2010年度NIMIC総会の報告」
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 5月23日(日)、第2回総会を開催しました。
 正会員147名中、出席者24名、委任状52名、議決権行使13名
(全議案に賛成)で、定款26条に規定する正会員の2分の1以上の
定足数に達し、総会は成立しました。
 定刻の午後2時に開会、議長に佐々木代表理事を選出後、2人の議事録
署名人を選出して第1号議案から第6号議案までを審議しました。
 第1号議案2009年度事業報告、第2号議案同収支決算報告、第3号
議案同監査結果報告はすべて異議なく承認。第4号議案2010年度事業
計画案には、センターの相談件数、PR方法などに関する質疑、第5号議案
同予算案には支出、次期繰り越し収支差額の計算方法などの質疑、第6号
議案定款の変更では、定款中の電磁的方法、「法に定める・・・」の法とは?
などの質疑がありましたが、それぞれ担当理事の説明があり、すべて異議なく
可決されました。議決後、定款の表現について分かりやすく表記するよう
ご提案があり、今後検討することとしました。
 総会終了後は、文化担当の楊理事が中国の伝統楽器の解説や二胡の
演奏をし、佐々木代表のチェロ、齊藤財務担当理事の二胡も加わっての
合奏などがあり、お茶とケーキで楽しいひと時を過ごしました。
 当日はあいにくの雨でしたが、当初出席のご連絡を受けた方より4名も
多くの方が駆けつけて参加してくださり、急きょ座席を増やすという嬉しい
ハプニングもありましたが、参加くださった皆様のご熱意に感謝です。
 議案でお示ししたとおり、今年度も盛りだくさんの事業を計画しています。
皆様のご協力をお願いいたします。

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┏ [2] お知らせ「センター事務所に新たに4人の
              相談員兼事務員が加わりました」
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 西東京市から予算を得て、「西東京市多文化共生センター」の相談員兼
事務員の募集を 西東京市報、NIMIC通信、ウエッブサイトを通じて
行いました。
 短期間に応募してくださる方がいらっしゃるのかと心配しましたが、案ずる
より産むが易し、素晴らしい13人の方の応募がありました。応募くださった
13名の方々の面接を二日間に分けていたしました。 面接は代表理事の
私と副代表の木下氏、理事の久保氏で、採点表を作成し 3人の合計点で
決定しました。
 結果、カウンセラー等多くの資格を持ち、編集能力にも優れている白井氏
(女性)に今後、広報紙発行の主力メンバーとして迎えたいということから
水曜日、木曜日2日間お願いすることにし、また中国から帰国された
松田氏(女性)には中国の方の相談という意味も含めて月曜日に、また
谷口氏(男性)には、これまでの小中学生へのさまざまな活動のご経験に
よる柔軟さを生かしていただきたいという意味で火曜日に、また金曜日には
これまでもNIMICで活動してこられた小野氏(女性)にお願いすることと
しました。
 これまでは、相談日に理事たちが熱があっても、帰宅することもできない
ような状況でしたが、今後は相談員も二人態勢ですので、無理のない
状況で相談に応じていけると思います。少しずつ、NIMICの態勢が整って
いくのは、嬉しいことです。どうぞ、よろしくお願い申し上げます。
                  NIMIC代表理事 佐々木瑞枝

■相談員兼事務員自己紹介
月曜担当:松田千尋さん
 バドミントンに熱中している40歳、一児の母、帰国して17年の中国残留
孤児2世です。これまでYWCA武蔵野センターはじめ、たくさんのボラン
ティアのサポートを受け、感謝の気持ちで日々頑張っています。
 自分も含め、異なる文化をもつ日本人、中国人、そして世界の人々が互いに
理解し、心地よく暮らすために、わたしに何ができるか、常に考えてきました。
個人的に通訳ボランティアとして防災、医療、教育、法律分野に携わりました
が、地域の多文化共生こそ大切なんだと思い、NIMICで活動させて頂く
ことにしました。どうぞよろしくお願いいたします。

火曜担当:谷口方紀さん
 定年退職後は、少しばかりの仕事はしておりますが、今は、生活を愉しみ
ながらあまり頑張り過ぎない範囲で、生活者、新現役の立場から、今般、
「おじいちゃんお帰りなさい」のキャッチフレーズが心に響き地元にお役に
立つことをして行きたいと思いたち、NIMICの活動に加わらせていただき
ました。どうぞよろしくおねがいいたします。
 散策やガーデニング、家事、読書(科学、仏教、文化論等)、ものづくり等
「自然」を師と仰いで暮しております。

水曜・木曜担当:白井香澄さん
 初めまして。白井香澄と申します。当市では転居してまだ約1年の新米
市民で、3児(大学・高校・中学生)の母です。数年前に「ピア・カウンセラー」と
いう資格の勉強をしました。「ピア」というのは「仲間」のことです。西東京市で
共に暮らす仲間としての外国人の方々の生活のお手伝いが少しでもでき
ればと思い応募しました。これまでは出版関係で仕事をしてきました。
当センターではその経験も役に立てば幸いです。どうぞよろしくお願い
いたします。

金曜担当:小野千穂さん(多言語コーディネーター)
 愛媛県松山市に生まれ、東京、名古屋、また東京、埼玉、アメリカ、東京と
移り住み、数年前に西東京市にやってきました。どの土地にも愛着があり
ますが、西東京は富士山がきれいに見えるので、とても気に入っています。
松山生まれで俳句をやっていますが、川柳になってしまうのが目下の悩みです。
金曜日のセンターでいろいろな方とお知り合いになれることが楽しみです。
どうぞよろしくお願いいたします。

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┏ [3] 講演会「地域社会における外国人の居場所」
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 西東京市には現在3,000人を超える外国籍の方が暮らしています。
 異文化の中で生活するストレスや不安について考え、地域ではどのような
援をすることができるかを学びます。

日時:6月13日(日曜日)午後1時から3時
講師:四谷ゆいクリニック 石塚昌保さん
場所:田無庁舎202・203会議室
定員:60名 ※当日直接会場へ
共催:西東京市

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┏ [4] 講演会「地域社会における通訳・通訳ボランティアについて」
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 国籍・言語・文化など異なる背景を持つ方々が共に暮らす多文化共生
社会の実現のために、多言語サポートが重要です。
 横浜市国際交流協会YOKEのコーディネーターを招き、YOKEの通訳
ボランティア制度について学び、地域での多言語サポート活動について
考えます。

日時:6月26日(土曜日)午後1時から3時
講師:横浜市国際交流協会 藤井美香さん
場所:田無公民館 視聴覚室
定員:60名 ※当日直接会場へ
共催:西東京市

 なお、講演会終了後、午後3時〜3時30分「通訳・翻訳に関するボラン
ティアの募集説明会」も行います。ご参加をお待ちしています。

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┏ [5] お知らせ「留学生ホームビジット・交流パーティー 実行委員募集」
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 6月27日(日)に「留学生ホームビジット」が行われます。当日
午後6時30分から留学生と受け入れ家庭の人たちが集まって、田無庁舎
1階の食堂で交流パーティーを開きます。その時に会場で料理や飲み物を
並べたり、話の輪を広げてくださるお手伝いをして頂ける人を募集します。
人数:4〜5名
時間:午後5時30分〜8時30分
応募:6月20日までにメールで(件名を(留学生パーティー)としてください)。
    E-mail:info@nimic.jp
*1品もちよりのパーティーなのでお手伝いの方も何か1品お願いします。
 (手作り、市販のものなんでも可)
*留学生は20名以上来ます。いろいろな国の人とおしゃべりしたり、
 楽しいですよ!

★昨年の様子は、NIMICのHPでご覧いただけます。
 →→→ http://www.nimic.jp/jpn/event/090621ryugakusei_visit.html

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┏ [6] 講演会「災害時の外国人支援(船橋市での取り組みから)」
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 多様な文化的背景を持つ人々が暮らす地域では、外国籍住民も
災害弱者と位置付けられています。
 日頃から、災害時外国人サポーター研修も兼ねて、文化的背景の異なる
人々とともに避難所生活を体験する取り組みをしている船橋市の事例を学び、
地域での災害時の外国人支援について考えます。

日時:7月4日(日曜日)午後1時から3時
講師:多文化共生センター東京 田村太郎さん
場所:田無公民館 視聴覚室
定員:60名 ※当日直接会場へ
共催:西東京市

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┏ [7] お知らせ「多言語ボランティアミーティングを行います」
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 語学ボランティア・多言語ボランティアの皆さまのご協力のもと、2009年度も
市報抜粋版の多言語版(やさしい日本語ルビ付き、中国語、韓国語、英語)の
作成、その他各種情報の翻訳、イングビル1階「西東京市多文化共生
センター」での多言語相談など、活動を展開することができました。
 2010年度に入り、限定的に通訳ボランティア派遣も始まっていますが、
多くの課題を抱えての活動となっています。
 2009年度の活動報告と2010年度の活動計画をお伝えし、今後に向けて
ご意見をうかがう会を以下の要領で開催します。
 皆さまのご参加をお待ちしております。

日時:6月26日(土)午後3時30分〜4時
場所:田無公民館視聴覚室
  ※[4]でご案内している講演会「災害時の外国人支援(船橋市での
 取り組みから)」および「通訳・翻訳に関するボランティアの募集説明会」
 終了後に行います。
内容:1.2009年度活動報告
2.2010年度の活動に向けて
出欠の連絡:資料準備の都合上、出欠を6月20日(日)までにメールで
  (タイトルを「多言語ミーティング」としてください)。
   E-mail:info@nimic.jp

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┏ [8] イベント予告「世界の留学生と小学生の
         “ひょうたん島ワークショップ”参加者募集!」
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 世界の国からやってきた留学生といっしょに楽しい活動をしてみませんか!
 いろんな国の言葉をおぼえて劇をしたり、理想の島の地図を描いて、
発表します。
 スタンプラリーのように特別パスポートもあります。

対象者:西東京市内の小学校3〜6年生 40名
日時:8月6日(金)・7日(土) 午後1時〜午後4時
場所:きらっと2階 多目的ホール
申し込み:メールまたはFAXで7月1日〜7月15日(木)までに
    E-mail:event@nimic.jp  FAX:042-461-0381
※申込用紙付きのチラシを学校を通じて対象者に7月1日に配布します。
市内公共施設およびイングビル多文化共生センターでも7月1日以降入手可。
参加費:1,000円

 NPO法人西東京市多文化共生センターでは、異なる文化的背景を持つ
人々と、お互いの違いを理解し偏見を持つことなく、共に暮らすことができる
地域を目指して活動しています。
 今回のプログラムは、子どもたちが世界の国々から来た留学生と一緒に
活動することによって、楽しみながらより広い視野と豊かな感受性を育み、
国際理解を深めることを目的としています。
 ☆ファシリテーター:佐々木一也氏(NPO法人国際ボランティア21)
 ☆プログラム
   1日目:世界の言葉で挨拶しよう。グループで表現しよう。
   2日目:グループで島の地図を作ろう。
 ☆展示:8月19日〜21日まで田無駅前アスタ2階センターコートにて
    作成した作品と活動の様子の写真を展示。
 ☆写真入りのパスポートをお持ち帰りいただけます。
※なおこのプログラムは西東京市のNPO等企画提案事業となっています。
問い合わせ先:NPO法人西東京市多文化共生センター(NIMIC)
 FAX:042-461-0381  E-mail:event@nimic.jp

★昨年の様子は、NIMICのHPでご覧いただけます。
 →→→ http://www.nimic.jp/jpn/event/hyoutanjima.html

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┏ [9] お知らせ「留学生と小学生の多文化ワークショップ
       “ひょうたん島ワークショップ”当日お手伝い募集」
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 留学生と小学生が2日間にわたり、多言語劇や、多文化の島の地図を
作る活動をサポートする当日ボランティアスタッフを10名募集します。昨年も、
感動の場面に立ち会えて楽しかったと好評でした。皆さんの参加をお待ち
しています。

日時:8月6日(金)・7日(土)午前10時〜午後5時
  (ワークショップは午後1時〜4時ですが、準備作業と片づけを含みます)
内容:子どもの安全確保、留学生対応、ワークショップ運営サポートなど
条件:
 (1)当日の参加者に配布するオリジナル“ひょうたん島パスポート”を
  差し上げます。
 (2)簡単な昼食と飲み物を用意します
 (3)スタッフ用ロゴ入りTシャツを着用していただきますが、購入費用
  (2000円弱)は個人負担です。
スタッフ事前説明会:8月2日 午前10時〜12時(イングビル会議室を予定)
応募:7月15日(木)までにメールで(件名を「多文化ワークショップ」としてください)

     E-mail:info@nimic.jp
 ※この時点でTシャツを発注しますので、参加キャンセルの場合も
  ご購入ください。

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┏ [10] 講演会報告「多文化化する日本社会と
                多文化ボランティアの役割」
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 5月15日(土)、東京外国語大学多文化・多言語教育研究センター
プログラムコーディネーターの杉澤経子さんを講師にお迎えし、満員の
会場で講演会が行われました。
 まず、多文化ボランテイアにとって、心得ておくべき基礎知識として、
(1) 外国人の法的地位、(2)外国人住民とは?、(3)多文化共生を
巡る動き、(4)「多文化共生」の担い手・・・ 等について、基本的な
事項の説明がありました。
 さらに、参加者との質疑応答を交えながら、先生の長い間の豊富な
経験に裏打ちされた、多文化共生に関わる成功、失敗の実例が多数
披露されました。外国人はいつも支援される立場の人ではなく、こちらが
学ぶべき対象でもあること。一人の人間として、相手との感情の
共有=共感(SYMPATHY)が大切なこと。多文化共生の担い手は、行政も
含め多様であるが、結局ボランテイア「市民」が中心であること。行政に
とって未経験の分野でもあり、ボランテイアの先駆性、機動性が期待される
ことなど、説得力ある二時間でした。今回の11回シリーズの総論的な
講演でもありました。
 余談ではありますが、6年前、当センターの設立準備の段階で、当時
武蔵野市国際交流協会のコーディネーターをしていらした杉澤さんを
設立準備の会にお招きし、いろいろと懇切な説明を受けたことを
思い出しました。    (NIMIC理事 斎藤勝)

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┏ [11] 講座報告「日本語ボランティア・フォロー講座(第1回)」
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 2010年度日本語ボランティア・フォロー講座 第1回が 5月25日(火)
田無庁舎で開かれました。今回は 国立国語研究所の森篤嗣さんを
講師にお迎えし、「ロールプレイでコミュニケーションの達人を育てる」を
テーマにお話をうかがいました。
 前半では社会の中でのよりよいコミュニケーションには、自分も相手も
尊重することが大事だという話をお聞きし、後半では実際に隣同士で
ロールプレイを行いました。
 それぞれのロールカードに書かれている役割を演じるのですが、すぐに
話が途切れてしまうグループ、俳優さん顔負けの演技で本当のことのように
なりきって演じているグループなど様々でした。 実際にロールプレイを
やってみると、何気なく発している言葉がコミュニケーションをとる上でどんな
意味を持つのかがあらためてわかりました。
 感じのよいコミュニケーションというのは、語彙、文法が不完全でも、
感じよく終わったかどうか、笑ってコミュニケーションがとれたかということ
だという講師の言葉を実感しました。
  (NIMIC会員 清水智子)

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┏ [12] 報告「NIMIC韓国語勉強会スタート!」
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 5月17日にShin Gyu Subさんを講師にNIMIC韓国語勉強会が
始まりました。
 定員は15名でしたが、受講希望者がとても多く、22名の大所帯での
スタートとなりました。
 初回は『私は・・・です。お会いできてうれしいです。』などの自己紹介を
習いました。初めて聴く耳慣れない言葉は、一度聴いただけで、すぐに口に
出して言うのは難しく、思わず発音の仕方を書き取りたくなるところですが、
“先生の口の動きをよく見て発音する”という方針のもと、目ではなく耳で
覚えていきます。戸惑いながらも一生懸命に耳を傾け、自己紹介のフレーズを
一人ずつ全員が発表しました。
 勉強会は月二回なので宿題も出ます。一回目の宿題は母音10個を
10回レポート用紙に書くことで、二回目の授業では全員が忘れることなく
宿題を提出しました。
 受講者が自分で辞書を引きながら勉強ができるようになるレベルまで、
一年半から二年くらいかけて指導してくださるそうです。Shin先生の授業は
とても分かりやすく、テンポよく進むので一時間半があっという間です。
一生懸命に先生についていったら、一年半後には上達できそうな、そんな
予感のする韓国語勉強会です。
   (NIMIC会員 岩野英子)

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┏ [13] NIMIC理事会だより(6)
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 5月度理事会は20日に開催されました。今回で理事会も50回になります。
そしてこの日は新しく多文化共生センターの相談員兼事務員になった3名
(松田さん・谷口さん・白井さん)もオブザーバーとして出席し、自己紹介を
行いました。
 主な議題は通常総会の準備、市の生活文化スポーツ部文化振興課の
西東京市誕生10周年記念事業実施計画の紹介などの内容となりました。

■主な報告事項
・ 会員状況について(会員141名)
・ 事業推進状況について(詳しくはこのNIMIC通信をご覧ください)
・ 谷戸小学校での子ども日本語教室に続き、今年度から田無一中へも
 週1回支援員が入ることになりました。
・ 多文化共生センター4月度報告について
■主な審議事項
・ 5月23日NIMIC第2回総会準備事項について
・ 2009年度事業報告と収支決算報告について
・ 2010年度事業計画案と収支予算案について
・ 総会出席状況について〜総会成立の定員数が確認された
・ NPO法人NIMIC第2回通常総会資料(内部)の説明と確認
・ 茶話会&中国民族楽器の解説と演奏について
■生活文化課より
・ 5月15日、多文化ボランテイア養成講座第1回へ35名の受講者があり、
 受講希望者全員が受講できることとなった。
・ 市報6月1日号の無料相談の欄に外国人相談を掲載した。
・ 西東京市誕生10周年記念イベントの一環として2011年10月に「市長杯
 外国人のスピーチコンテスト」を市が主催予定。NIMIC協賛(共催)で実施
 することとなり、NIMICは全面支援することとした。会場確保のため、開催
 期日は第一希望2011年10月16日(日曜)、第二希望10月2日とした。
 これから実行委員会ができ、市と相談しながら進めることとなった。
     (NIMIC理事 楊 智)

【通訳ボランティア対応】
 2010年4月1日から、センターが開いている時間帯は以下の多言語
対応をしています。
  英語   月・水・木・金曜日、第1火曜日(午前10時〜正午)
  中国語  月・金曜日

6月の予定(上記以外)
  台湾語  11日・25日  午後2時〜4時
  韓国語  11日・25日 午前10時〜正午
中国語、英語、韓国語でのサポートが必要な方がいらっしゃいましたら、
ぜひ、この情報を提供してください。

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┏ [14] 世界の国々・人々 〜多文化に生きる(10)
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 「世界の国々・人々」と題したこのコーナーでは、ある国にスポットを
あて、その国の文化・人々との交流を、不定期ですが、いろいろな形で
お届けしていきます。
 現在、オーストラリア・国立マッコーリー大学 元日本学科長チャオ・埴原
三鈴先生によるエッセイを連載しています。

多文化に生きる

 10回
 オーストラリアを永住の地に選んだ人々の中には各国からの難民が
ある。難民の殆どは自国の政治や戦争を逃れてきた人。自国では知識層に
あった人が多く心の傷も大きい。

 アイリーンは美人で、才能豊かな人だった。ハンガリーの上層階級に生まれ、
10代でヴァイオリニストに恋して結婚した。そして第二次大戦。ユダヤ系の
夫は家族とともに強制収容所で殺された。彼女は地下に潜ってレジスタンスの
一員になった。戦後外交官と結婚。夫とともにウィーン駐在中ハンガリー
動乱勃発。即時本国召還の命。旧政府に任命された外交官である。帰国
すればどんな運命が待つか分らない。機密書類を焼却する時間もなく官邸の
裏庭に埋め、荷物も持たず、コートだけ着て歩いて山を越えスイスに逃れた。
「サウンド・オヴ・ミュージックと同じよ。」 そんな話をする彼女に会ったのは
それから20年後。シドニー郊外の趣味のいい家で夫と娘と平和に暮らして
いた。娘時代本格的に勉強した油絵も楽しんでいた。でも彼女の話を聞く
度に、歴史に翻弄された人生に私も巻き込まれる感を味わった。

 アナは中国人の父とポーランド人の母を持つ。父は周恩来の推薦で
革命後の初代中国大使としてロシアに駐在。彼女はモスクワの芸大で
油絵を学んだ。中国に帰り画家として高名になると同時に北京芸術大学で
教えた。そして、文革。知識層であった一家は激しい迫害を受けた。両親を
始め家族九人が殺された。大学教授であった夫は連れ去られたまま行方が
分らなくなった。二人の幼い子供は無理やり取り上げられ「再教育」のため
地方の農家に送られた。一人シドニーにたどり着いた時は一文無し。
手荷物で持てるだけの作品が唯一の所持品であった。その作品を見せて
もらって、ただものでないことを知り、我が家で個展を開いてあげた。彼女が
画家として再び立ち上がるきっかけとなった。間もなく由緒あるNSW州
芸術家協会がメンバーとしてアナを迎え、個展を開いて彼女を紹介した。
その後オーストラリアだけでなく海外でも何度か展覧会が開催された。
一番の幸運は失った子供二人を見つけることができたことであろう。二人を
シドニーに呼び寄せ、今は成人した娘とその夫と暮している。息子の
ところにはもう孫ができた。アナは80歳を超え病弱であるが、今も散歩に
スケッチブックを欠かさず、体力が続く限り絵を描いている。

 難民受け入れとは自国において未来を絶たれた人に新しい人生の機会を
提供することである。国と国民の懐の深さが要求される。国連憲章に明記
された重要な国際行為である。そして私にとっては、アイリーンやアナから
学んだ人生の重みはかけがえがない貴重なものである。

     (チャオ・埴原三鈴〈Misuzu Hanihara Chow〉)

★これまでに掲載したエッセイのバックナンバーは、NIMICのHPで
ご覧いただけます。
 →→→ http://www.nimic.jp/jpn/magazine/essay_1.html

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┏ [15] キーワードを読む
    「多文化共生」について理解を深めるために(45)
  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 NIMIC設立の理念の中で大きなウェートを占める「多文化共生」。
この言葉をキーワードに、2006年9月号から多文化共生に関わる本の
紹介を始めました。
 第45回目は、中南米に位置するドミニカ共和国のお話です。実際の
距離でも気持ちの上でも、私たち日本人にとっては遠い国ですが、アメリカ
社会には身近な存在・・・大リーガーのサミー・ソーサーやマルティネス選手の
祖国です。

『ロラおばちゃんがやってきた』  フーリア・アルバレス作 神戸万知訳
         講談社 2004年3月出版 ¥1,400
 小4のミゲルと小1のファニータ兄妹は、両親が離婚したため、母と一緒に
ニューヨークから、寒いヴァーモント州へ引っ越してきました。働く母に
代わって二人の面倒を見るためにドミニカからやってきたのがロラおばちゃん
です。カラフルなサマードレスを着て、ハイヒールを履き、真っ黒な髪、
小麦色の肌、真っ赤な口紅と付けぼくろ。音楽を聴くとすぐに踊りだします。
ニューヨークと違ってほとんどヒスパニック系の人がいないヴァーモント州では、
とても目立つロラおばさんなのですが、やがて町中にドミニカ旋風を
巻き起こしていきます。
 スペイン語しかわからないロラおばさんと、アメリカ生まれでスペイン語が
ほんの少ししかわからないミゲルとファニータでしたが、お互いの言葉を
教え合い、ともにニューヨークやドミニカへ旅行するうちに、みんなが
少しずつ変わっていくのです。
 著者は1950年にドミニカで生まれ、10歳でアメリカへ移住した詩人で
作家の方です。
 
     (NIMIC会員 根本 百合)

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┏ [16] 2010年度・今後の事業予定
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※詳細は随時お知らせします。
2010年
6月13日 講演会「地域社会における外国人の居場所」
   26日 講演会「地域社会における通訳・通訳ボランティアについて」
  27日 留学生ホームビジット
7月4日 講演会「災害時の外国人支援(船橋市での取り組みから)」
8月6日・7日 「世界の留学生と小学生の“ひょうたん島ワークショップ”」
8月19日〜21日 留学生世代横断交流展示(アスタセンターコート)
  

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 今回のNIMIC通信は、いかがでしたでしょうか。
みなさまのご意見、ご感想をお待ちしております。
メールはこちら→ info@@nimic.jp(@マークをひとつ削除してお使いください)
★NIMIC通信のバックナンバーはこちらから。
http://www.nimic.jp/jpn/magazine/back_number.html
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発行・編集
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住所 〒202‐0023 西東京市新町1−12−3
FAX 0422‐53‐5350
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ホームページURL http://www.nimic.jp/
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