西東京市多文化共生センター

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  NIMIC通信 No.51(2010年7月)
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もくじ
[1] 展示予告「写真と地図に見る『留学生と小学生のひょうたん島ワークショップ』」
[2] お知らせ「留学生と小学生の多文化ワークショップ
       “ひょうたん島ワークショップ”当日お手伝い募集」
[3] 講演会報告「地域社会における外国人の居場所」
[4] 講演会報告「地域社会における通訳・通訳ボランティアについて」
[5] イベント報告「留学生ホームビジットを終えて」
[6] 講演会報告「災害時の外国人支援(船橋市での取り組みから)」
[7] 報告「多言語ボランティア全体ミーティング」
[8] 報告「NIMIC中国語教室 半年が経過して」
[9] NIMIC理事会だより(7)
[10] 世界の国々・人々 〜多文化に生きる(11)
[11] キーワードを読む
    「多文化共生」について理解を深めるために(46)
[12] 2010年度・今後の事業予定

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┏ [1] 展示予告「写真と地図に見る『留学生と小学生のひょうたん島ワークショップ』」
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 6月〜8月実施の「留学生との世代横断的交流事業」を写真と子どもたちの感想コメントでたどります。
また、NIMICの日頃の活動も展示します。
ぜひご観覧ください。

日時:8月19日(木)〜21日(土)
場所:アスタセンターコート(田無駅徒歩1分)

※ミニ語学講座などのイベントを企画中です。詳しくは次号で。

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┏ [2] お知らせ「留学生と小学生の多文化ワークショップ
       “ひょうたん島ワークショップ”当日お手伝い募集」
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  留学生と小学生が2日間にわたり、多言語劇や、多文化の島の地図を作る活動をサポートする当日ボランティアスタッフを10名募集します。昨年も、感動の場面に立ち会えて楽しかったと好評でした。皆さんの参加をお待ちしています。

日時:8月6日(金)・7日(土)午前10時〜午後5時
  (ワークショップは午後1時〜4時ですが、準備作業と片づけを含みます)
内容:子どもの安全確保、留学生対応、ワークショップ運営サポートなど
参加特典:
 (1)当日の参加者に配布するオリジナル“ひょうたん島パスポート”を差し上げます。
 (2)簡単な昼食と飲み物を用意します
 ※スタッフ用ロゴ入りTシャツを着用していただきますが、購入費用(2000円弱)は個人負担です。
※購入せずにお手伝いをご希望の方には、女性用Tシャツ6枚を無料で貸し出しいたします。その場合、メールタイトルを「Tシャツ貸し出し希望」として、事務局にお申し出ください。
スタッフ事前説明会:8月2日(月) 午前10時〜12時(イングビル第1会議室)
応募:7月15日(木)午後4時までにメールで(件名を「多文化ワークショップ」としてください)
    E-mail:info@nimic.jp  <NIMIC会員の方に限ります>
 ※Tシャツご購入の方は、この時点でを発注しますので、参加キャンセルの場合も ご購入いただくことになります。

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┏ [3] 講演会報告「地域社会における外国人の居場所」
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 2010年度多文化ボランティア養成講座 第5回が公開講座として 6月13日(日)田無庁舎で開かれました。今回は 四谷ゆいクリニックの石塚昌保さんを講師にお迎えし、「地域社会における外国人の居場所」をテーマにお話をうかがいました。
まず、外国籍市民を取り巻く現状についての説明があり、異文化に適応していく過程は 国によって、また時期によっても異なることがわかりました。
 続いて、「居場所」から連想される言葉をそれぞれが考え、ワークシートに記入しましたが、この作業は自分を見つめ直す良い機会となりました。
 後半は、グループに分かれ、司会、書記、発表者をあらかじめ決めてから、外国籍市民の抱えている問題やサポートのためにはどのような居場所が必要かについての意見交換を しました。多文化ボランティア講座受講中の私たちが、外国人と「居場所」との橋渡しになれたらと思ったひとときでした。
            (NIMIC会員 小峯郁子)

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┏ [4] 講演会「地域社会における通訳・通訳ボランティアについて」
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  6月26日(土)田無公民館で『地域における通訳・通訳ボランティア』をテーマに、 横浜市国際交流協会(YOKE)の藤井美香さんにご講演いただきました。
 当日はYOKEで中国語の通訳ボランティアとして活動されている王暁雁(おう しょうえん)さんもお招きし、実際の活動の経験をお話いただきました。
 「地域の通訳」とは、暮らしのなかの通訳、生活に即した通訳で、生活全般に関わる ので通訳の範囲が広く、案件の個別性が強いのが特徴です。「地域の通訳」の意義としては「コミュニケーション」、「母語で話せる安心感」が挙げられます。専門的で複雑な問題を通訳することは難しいかもしれませんが、学校現場や行政窓口で話ができずに困っている方は、通訳ボランティアの方が入り、母語で話を聞いてくれる、それだけで 不安が解消されることもあるのかもしれません。また通訳をするときの心構え、コーディネーターの役割についてもうかがいました。通訳ボランティアが、通訳する内容についてしっかり準備することができ、安心して活動できるために、仕組みや場を整えるコーディネーターの役割が重要であるということが分かりました。
 受講した方の感想には「現場の事例が有益だった。通訳責任の仕組みの話が大変役に立った」、「これからボランティアを始める方の参考になったと思う」といった 意見がありました。
 西東京市では現在、多文化共生センターに委託し、通訳ボランティアの派遣事業を調整しながら進めているところです。通訳ボランティアとして活動してみたい、コーディネーターなどで運営に携わりたいという方がいらっしゃいましたら、ぜひ多文化共生センターにご相談にいらしてください。
     (文化振興課 水口紅美子)

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┏ [5] イベント報告「留学生ホームビジットを終えて
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 「留学生との世代横断的市民交流」多文化ワークショップの一環として、6月27日(日)に第4回留学生ホームビジットが行われました。
 今回は留学生25名(男性2、女性23)、受け入れ家庭18とこれまでで一番多い参加がありました。留学生の国籍はそれぞれ中国14、韓国4、香港3、台湾1、ドイツ2、 タイ1名でした。在籍大学は武蔵野、亜細亜、武蔵、東京、東京外国語、東京女子、東京都市大学と多彩でした。
 午前11時に田無庁舎1階の食堂で留学生と受け入れ家庭との対面が行われ、文化振興課越沼係長の挨拶に続き夕方の交流パーティーのお願い等のあと、それぞれの家庭に向かいました。交流パーティーまでの約7時間、留学生は各家庭で、一緒に買い物、昼食作り、アルバムを見ながら四季折々の行事についての語らい、子供たちとカードゲームやWiiで交流、犬を連れて散歩、かるた遊び、ゆかたに着替えて田無神社にお参り、それぞれの文化についてのおしゃべり、パーティー用の料理作りなどで楽しく過ごしました。
 午後6時に戻ってきた留学生、受け入れ家庭の皆さんの顔からは楽しかったことがうかがえました。テーブルにはもちよりのお料理がどんどん並べられていきました。いなりずし、カリフォルニアロール、唐揚げ、煮物、サラダ、お赤飯、お好み焼き、ちまき、サンドイッチ、ピザ、ゼリー、お菓子などなど。
 6時半、山辺理事の挨拶と乾杯で交流パーティーが始まり、しばしお食事・おしゃべりタイムとなりました。7時15分からは松崎博氏のマジックショー、留学生、受け入れ家庭じゃんけんゲーム(勝った人には賞品と今日の感想を一言)の楽しいひと時もありました。
最後に留学生のみなさんにお土産として手ぬぐいが配られ、種村理事の挨拶で午後8時に閉会となりました。
 この1日をきっかけに交流の輪がこれからも広がっていくことを願っています。なお、 パーティーでは高校生の諸岡さん、大学生の藤木君、去年参加の余さん、センター事務員の白井さん、松田さんがお手伝いに加わってくださいました。ありがとうございました。
             (NIMIC会員 白根祐子)

受け入れ家庭の竹田さんが留学生と過ごしたご家庭での様子を、以下のようにお知らせくださいました。一般公開の了解を得ましたのでご紹介します。

先週は、色々とアレンジいただき、ありがとうございました。
また、NIMICの皆さんと西東京市の方々のお陰で、楽しいときを過ごせました。
私たちのところへは、大連の高さんと香港の呂さんが訪問してくださって、お昼を食べて、犬の散歩につきあってもらい、パーテイー用のお料理を手伝ってもらいました。

そのときの写真をスライドショーにして、インターネットに公開しましたので、ご参考までにお知らせします。
http://www.youtube.com/watch?v=liffwSjoc34

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┏ [6] 講演会「災害時の外国人支援(船橋市での取り組みから)」
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 7月4日(日)に、田無公民館で『災害時の外国人支援(船橋市での取り組みから)』 というテーマで、公開講座が行われました。
 講師の田村太郎さん(多文化共生センター東京)は、阪神淡路大震災の際、地震後半年間現地で外国人のための翻訳・通訳の支援活動をなさった方です。
お話からは、災害後の各種補償や住民サービス(請求しない限り得られない)の内容を日本語を母語としない人々に伝えることの大切さや難しさがひしひしと伝わってきました。
 また、災害直後よりも避難所生活での方が言葉や文化の壁が高くなり、摩擦が起こりがちになるそうで、「防災事前学習も必要だが、外国人に必要な防災知識と日本人に必要なものは違う」というお話にははっとさせられました。
 私の所属する日本語教室での防災学習といえば、防災用品の説明や避難所の地図確認程度で、避難所で受けられるサービスの説明などの災害後の生活についてや「余震」「不通」といった日常生活では目にしない用語の学習も不十分だった と気づかされたからです。
 現在船橋市では、宿泊体験型訓練による避難所での通訳ボランティア育成に取り組まれているそうですが、そうした体験型訓練は西東京市でも必要であろうと感じました。また外国人・日本人を問わず、「災害現場よりも避難所で死者が一番出る」 というお話には一同大変驚かされると同時に、「長く辛い避難所生活をどう乗り切るか」 という視点から、災害時に自分は何ができるのか、外国人には何を伝えるべきなのかを 改めて考えようと思いました。       
             (NIMIC会員 徳丸由利子)

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┏ [7] 報告「多言語ボランティア全体ミーティング」
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 6月26日(土)に「多言語ボランティア全体ミーティング」が田無公民館で行われ、多言語部会員を含めて20名が参加して30分ほどの話し合いがもたれました。
 まず最初にNIMICから多言語部会のこれまでの活動について報告があり、市報抜粋版「くらしの情報」、西東京市発行のごみ情報、学校関係、災害時の危機管理情報などの翻訳に協力しながら現在に至った経緯が説明されました。
 その日はミーティングの前に「地域社会における通訳・通訳ボランティアについて」の 講演会を聞いた後だけに、参加者の意識もとても高まっていたようです。会場では「くらしの情報」の翻訳ボランティアの方から「専門用語の対処について、自分の担当言語以外の方々と情報交換したい」という声が上がったり、初めてこうしたボランティア活動を知ったという方からは「自分のスキルを活かしたいが、ボランティアとしてどう活かせるのか」という質問も上がりました。 
         (NIMIC会員 多言語部会 飯塚睦)

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┏ [8] 報告「NIMIC中国語教室 半年が経過して」
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 昨年10月に練さん(大学教授)のご好意で始まった中国語教室も、今年1月に
現行メンバー10名となってから半年が過ぎました。今年度に入ってからは、練先生のお忙しい時には、大学院生の蘇さんが代行され、月平均2回の開催。
1回の時間は1時間30分強ですが、各回とも、あっという間に時間が過ぎる感じで、先生中心に和気藹々の雰囲気、超上級者からまったくの初心者まで、楽しく中国語の勉強を続けております。
 教材は、先生がその都度ご用意され、発音練習、内容の理解、そしてペアーによる実践練習と、なかなかの充実度です。楽しいのは、中国の文化、習慣などで分からないことや聞きたいことがあると、勉強中に何でも日本語で聞いてしまえることです。中国語に日本語が入り混じり、お茶も入ったり、と毎回楽しいひと時を過ごしております。
 6月は家族の紹介を勉強しましたが、次回は何になるか、また楽しみです。
               (NIMIC会員 小野 博)

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┏ [9] NIMIC理事会だより(7)
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 6月24日に6月度理事会が開催されました。 主な議題は通常総会の反省、
通訳(窓口・派遣)ボランティアのあり方、市からセンターへの相談紹介についての意見交換などでした。

■主な報告事項
・会員状況について(会員143名)
・事業推進状況について:直前に迫った「ホームビジット」の準備状況など
 (「ホームビジット」報告はこのNIMIC通信をご覧ください)
・多文化共生センター6月度報告について:相談員4名が配備され充実してきました。
 月〜金曜日の各当番理事から、それぞれの日の状況について報告がありました。
・5月23日NIMIC第2回総会の反省
■主な審議事項
・通訳ボランティア(窓口・派遣)の現状とあり方について:本件については継続して 協議していきます。
・チャオ先生のエッセイのNIMIC通信への連載が始まって1年になったが、今後も継続をお願いしたいということになりました。
■文化振興課より
・多文化養成講座も6月26日で第7回を迎え、順調に進められているとのことです。
・来年度開催予定の「外国人市民スピーチコンテスト」(仮称)の日程を2011年
10月16日で進めていくとの報告がありました。(前号既報通り)

このほか、市からの紹介でセンターに来室する市内在住外国人の相談案件では、公的証明書の翻訳など、センターでは対応の限界もあるケースがあり、市側でも行政としての対応を他市区の例などを含め検討していただくことになりました。          (NIMIC理事 種村 政男)

【通訳ボランティア対応】
 2010年4月1日から、センターが開いている時間帯は以下の多言語対応をしています。
  英語   月・水・木・金曜日、第1火曜日(午前10時〜12時)
  中国語  月・金曜日

7月の予定(上記以外)
   台湾語  16日・23日  午後2時〜4時
  韓国語  16日  午前10時〜12時
中国語、英語、韓国語でのサポートが必要な方がいらっしゃいましたら、ぜひ、この情報を提供してください。

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┏ [10] 世界の国々・人々 〜多文化に生きる(11)
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 「世界の国々・人々」と題したこのコーナーでは、ある国にスポットをあて、その国の文化・人々との交流を、不定期ですが、いろいろな形でお届けしていきます。
 現在、オーストラリア・国立マッコーリー大学 元日本学科長チャオ・埴原 三鈴先生によるエッセイを連載しています。

多文化に生きる

11回
戦乱や革命で自国での将来を絶たれ、オーストリアに逃れた難民。しかし新しい国で人生を再建することは楽なことではない。前回に続いて、もう一人の話を紹介しよう。

 ドウングさんはヴェトナム人である。サイゴンの恵まれた家に育ち、大学では工学を専攻した。卒業後日本に留学、国立大学の大学院を修了した。日本が気に入り、日本語も堪能になった。祖国に戻って教職につき、結婚、子供も生まれた。しかしヴェトナム戦争は激化、1975年サイゴン陥落。北ヴェトナム新政府による南ヴェトナム人、特に知識層に対する激しい排斥が始まった。
一家の安全と、自身ばかりでなく子供たちの将来を憂えて、ドウングさんは祖国を脱出する決心をした。
 「メコン河を泳いで渡りました。一番下の子を背中にしょってね・・・」。
そして、 いわゆるボート・ピープルに加わった。オーストラリアにたどり着き難民として受け入れられた。平和な国での生活が始まったが、次の困難が待っていた。
仕事がない。ヴェトナムの学位も、日本の学位も役に立たなかった。英語力も不足であった。やっと見つかったのは工場での労働だけであった。先生として、教養人として、誇り高く生きて来た人である。「工場で働いて、毎日泣きました」 つらかった日を語る。何とか立ち直りたい。
 1980、90年代はオーストラリアで日本語教育が爆発的に発展した時期である。
「日本語なら教えられる。」

 しかし、教師になるには大学の日本学科の学位と教職課程修了が必要になる。最低4年はかかる。その間どうやって一家を支えるのか。しかし彼の決意は強かった。
 工場で夜勤をしながら日本学科に通い始めたドウングさんは人が変わったように明るかった。もう一度立ち直れる、その希望が彼に目覚しい気力を与えた。日々英語で苦労する彼にとって、自由に日本語でおしゃべりできる日本学科は故郷に帰ったように楽しかった。授業以外にもちょくちょく日本学科に顔を出した。ヴェトナムはフランス統治の名残でケーキがおいしい。友達の店からという美しいケーキを持参してスタッフ一同を喜ばせてくれた。
 卒業式の日、若い学生に混じってガウンとキャップで行進する彼。感嘆と敬意で胸が熱くなった。あれから何年であろうか。ドウングさんは今シドニーのハイ・スクールのヴェテラン教師である。最近、奥さんと一緒のドウングさんにばったり出会った。彼の奥さんは美しい人である。愛らしく華やかで、とてもメコン河を泳いで脱出した人とは思えない。彼の努力はすべてこの美しい奥さんと子供たちのためであったのであろう。満面の笑顔でなつかしそうに近づいて来る彼をみながら、人生の重みと喜びを感じた。
(チャオ・埴原三鈴〈Misuzu Hanihara Chow〉)

★これまでに掲載したエッセイのバックナンバーは、NIMICのHPで
ご覧いただけます。
 →→→ http://www.nimic.jp/jpn/magazine/essay_1.html

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┏ [11] キーワードを読む
    「多文化共生」について理解を深めるために(46)
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NIMIC設立の理念の中で大きなウェートを占める「多文化共生」。
この言葉をキーワードに、2006年9月号から多文化共生に関わる本の
紹介を始めました。
今年は「国民読書年」、第46回目は図書館についての本を2冊ご紹介します。
形式は絵本と写真絵本で児童書ですが、振り仮名つきで漢字を使用していること
からもわかるとおり、大人の方に手に取ってほしい本です。

『図書館ラクダがやってくる 〜子どもたちに本をとどける世界の活動〜』
  マーグリート・ルアーズ著 斉藤規訳 
  さ・え・ら書房 2010年10月出版 ¥1400
 原題は“My Librarian Is a Camel.” 著者は子どもたちに読書の喜びを
伝えることを願って、カナダやアメリカで活動している方です。前書きに
よると「子どもたちに本を届けるために人びとがあらゆる手をつくして
いることを知り……遠い国ぐにの図書館員に手紙をだしました。すると、
彼らから、いろいろな情報や体験談、現地の移動図書館と子どもたちの
写真などが送られてきて・・・」その中からこの本が生まれました。
 オーストラリアではバス、アゼルバイジャンではトラック、フィンランドや
インドネシアでは船が、ケニヤやモンゴルではラクダ、タイでは象、ペルー
ではロバの引く荷車が……様々な移動図書館が子どもたちの笑顔と
一緒に登場します。先進国では書籍の電子化が話題になっていますが、
これらの移動図書館の本を待ちわびている子どもたちの姿も現在の
世界の現実です。
 旧保谷・田無市に最初の市立図書館ができたのが34〜5年前、
誰でも読みたい本を手近で手に入れることができるようになったのは
以外に最近のことです。日本でも、ところによっては移動図書館バスが
活躍している地域もあります。

『バスラの図書館員 〜イラクで本当にあった話〜』
  絵と文/ジャネット・ウィンター 訳/長田弘 
                晶文社 2006年出版 ¥1600
 バスラはイラク最大の港町であり、イラクの文化的中心都市です。
2003年4月イラクへの侵攻はバスラに達しました。図書館司書の
アリアさんは近所の人とともに本を運び出して、70%にあたる3万冊の
本を救い出しましたが、その9日後に図書館は燃え落ちました。
この話を伝えたニューヨーク・タイムズの記事から生まれた絵本です。
                         (NIMIC会員  根本百合)

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┏ [12] 2010年度・今後の事業予定
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※詳細は随時お知らせします。
2010年
8月6日・7日 「世界の留学生と小学生の“ひょうたん島ワークショップ”」
8月19日〜21日 留学生世代横断交流展示(アスタ2Fセンターコート)

 

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みなさまのご意見、ご感想をお待ちしております。
メールはこちら→ info@@nimic.jp(@マークをひとつ削除してお使いください)
★NIMIC通信のバックナンバーはこちらから。
http://www.nimic.jp/jpn/magazine/back_number.html
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発行・編集
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