西東京市多文化共生センター
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  NIMIC通信 No.103(2015年1月号)
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もくじ
[1] NIMIC代表理事・新年のご挨拶
[2] 講座お知らせ「アフリカの写真をとおして考える
                       多文化共生」
[3] 講座お知らせ「朗読入門講座
        ~言葉を声に、表現力UPトレーニング~」
[4] 報告「外国人のためのリレー専門家相談会
      Professional Consultations for Foreign Residents」
[5] イベント報告「世界のラッキーアイテムで
                    新年を迎えよう!!」
[6] 元会員より「今日もホーチミンは・・・(12)
[7] 会員より「アラ還からのアメリカ生活(5)」
[8] キーワードを読む
   「多文化共生」について理解を深めるために(97)
[9] お知らせ 今月の窓口通訳ボランティア日程
[10] 今後の事業予定

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┏ [1] NIMIC代表理事・新年のご挨拶
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NIMIC会員の皆様へ

 新年あけましておめでとうございます。
 「多文化共生センター」が西東京市の施設としてオープンしたのが2009年で、今年で7年目に入ります。これまでの外国人相談件数も350件にのぼりました。
 私たちの活動が「多文化の違いを受け入れ」「楽しみ」「互いをおもいやり」そして支援のキャッチボールをするという認識のもと、大きな輪となって広がっています。
 市内の11のボランティア教室で教えまなぶ皆さん、市報の一部を他言語に翻訳したり、通訳ボランティアで助け合う皆さん、スピーチコンテストに参加したり、参加する方を支えたりと自分の思いを伝えてくれる皆さん、外国につながる子供たちと共に教え学ぶ皆さん、様々なイベントに参加し、支え合ってくださる皆さん、これからも共に学び、遊び、助け合い、NIMIC の輪を大きくしていきましょう。
 2015年が素晴らしい年になりますように!

    2015年1月1日 NIMIC代表理事 佐々木瑞枝

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┏ [2] 講座お知らせ「アフリカの写真をとおして考える
                           多文化共生」
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 西アフリカを中心に活躍する写真家の写真をとおし厳しい自然の中、そこに暮らす人々の姿を見ながら多文化共生について考えてみましょう。

日時:2015年1月17日(土) 午前10時~正午
会場:西東京市役所田無庁舎 202・203会議室
講師:飯塚 明夫さん(千葉大学卒業後、現代写真研究所、写真
    スタジオを経て青年海外協力隊に参加。写真講師として
    エブリフォンカレッジ(ザンビア)にて教鞭をとる。帰国後は
    西アフリカをメインフィールドとしながら、アフリカ大陸各地で
    人々の暮らしと風土、伝統文化等の取材を今も続けている。
    日本写真芸術専門学校講師、現代写真研究所講師、
    日本写真家協会会員)

<講師からのメッセージ>
 近年アフリカに関するニュースが増えています。しかし残念ながらその内容は、エボラ出血熱やナイジェリアでのイスラム過激派のテロ事件など負のイメージが強いものがほとんどです。
 長年アフリカを取材してきた私は、「それだけじゃないよ。アフリカの人と文化には魅力がたくさんあるよ」と思わずつぶやいてしまいます。
 この講座では、私が20年にわたって取材してきた西アフリカと北アフリカを結ぶ長距離交易路をキーワードとして、その地域に暮らす人と自然、歴史と文化をおよそ120枚の写真で紹介します。
 西・北アフリカには実に様々な民族が入り混じり暮らしています。
 交易は自然環境や社会的価値観の違う人びとが生み出す「商品」を、それを必要とする他の文化圏の人びとに届けることによって成り立っています。まさに「多文化共生」のシンボルです。

定員:30名
参加費:無料。(友人、知人をお誘いください)
申込み:先着順で受付中。
      (1)名前(2)所属(3)連絡先(TEL、メールアドレス)を書いて
      メール kouza@nimic.jp またはFAX:042-461-0381へ
      お申し込みください。(タイトルを「アフリカ写真講座」としてください。)

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┏ [3] 講座お知らせ「朗読入門講座
          ~言葉を声に、表現力UPトレーニング~」
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 声を出す基本を学んで、朗読のおもしろさ、楽しさを体験してみましょう。

日時:2015年2月2日(月) 午前10時~正午
会場:イングビル3階 第3・4会議室
講師:横田 千恵子さん(朗読家・安房直子倶楽部代表。
     劇団を経て、各地で朗読公演を通して語り手として活動。
     地元・西東京市の児童文学作家・安房直子さんの作品を
     広める活動を続けている。)
定員:20名程度
参加費:NIMIC会員は無料。その他の方は1,000円
  (当日お支払いください。)
申込み:先着順で受付中。
      (1)名前、(2)所属、(3)連絡先(TEL、メールアドレス)を書いて
      メール kouza@nimic.jp またはFAX:042-461-0381へ
      お申し込みください。(タイトルを「朗読入門講座」としてください。)

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┏ [4] 報告「外国人のためのリレー専門家相談会
      Professional Consultations for Foreign Residents」
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 12月13日(土)、きらっとで、「外国人のためのリレー専門家相談会」を開催しました。相談会は平成16年度から継続して開催し、今年で11回目です。今回は、弁護士等15人の専門家と、16人の通訳ボランティアの方にご協力いただきました。当日は、4人5件の相談が、特に不動産に関するご相談が多くありました。今年は相談者数が少なく、来年は広報に力を入れる所存です。
 リレー相談会は、都内17ヶ所で持ち回りで開催されており、市外からご相談にいらっしゃることも少なくありません。お近くに悩みを抱えている外国人の方がいれば、ぜひご紹介ください。

 次回の相談会:1月24日(土)午後1時~4時 セシオン杉並
          問合せ 杉並区交流協 電話:03-5378-8833

      (西東京市文化振興課 周藤倫枝)

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┏ [5] イベント報告「世界のラッキーアイテムで
                        新年を迎えよう!!」
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 12月27日(土)、田無公民館視聴覚室で「多文化体験with kids~世界のラッキーアイテムで新年を迎えよう~」を開きました。
 参加者は保護者6名・子ども14名(4ヶ月~小二)・スタッフ7名・専門家2名(朗読・コマの収集家)でした。
 最初は、動物の鳴き声の絵本の読み聞かせをしながら、スペイン語・マレー語・中国語・韓国語の鳴き声を比べました。そしてラッキーアニマルクイズ、中国・韓国の縁起物やコマを作り、世界のコマで遊びました。コマは回って幸運を呼ぶ縁起物です。最後にユネスコの絵本「わたしがどこにいるか、わかる?」を、5か国語で読み聞かせました。
 アンケートには親子で楽しかったと感想があり、またスタッフも楽しめたイベントでした。風邪などでの欠席があったので、来年は温かい季節に開催したいと思います。
      (NIMIC会員 徳丸由利子)

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┏ [6] 元会員より「今日もホーチミンは・・・(12)」
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 2007年9月のNIMIC子ども日本語教室開室時より、中心になって活動されていた堀明子さんが、ご家族のお仕事の都合で、去年の夏からベトナムに転居されました。連載で現地の様子をお伝えしています。

 シンチャオ、みなさん!

 あけましておめでとうございます。
 2014年はいかがでしたか?日本は自然災害や、急激な円安、突然の選挙など予期せぬ出来事がたくさんあった年なのではないでしょうか。悲しいことも多く、異国の地で心を痛めておりました。もちろん、嬉しいニュースもたくさんありましたね。

 さて、ベトナムは歴史的に中国の文化が色濃く残っているのですが、その中でもお正月(旧正月、今年のお正月は2月18日)は墨文字で「福」などの漢字を額に入れて飾ったり金きらきんの獅子舞などが披露されたりします。昨年は路上パフォーマンスを日傘をさして見ていたのですが、足元はすっかり日焼けしてサンダルの痕が残ってしまいました。
 今年の干支は、羊ではなくヤギです。

 お正月はご先祖様が帰って来る日でもあり、家族と過ごすのが一般的で、ホーチミンで働いている人も家族の住む田舎に帰省します。ですから、騒々しさがうそのように静かで空気がきれいになります。
 昨年まだ正月にはもう少しという時期に、若いお兄さんにベトナム語で話しかけられ、「ベトナム語、わからないよ」と答えると今度は英語で「私は大学生です。今から田舎に帰ります。でも、バス代がありません。お金をください」と言われたことがあります。
 私は「お金はありません」と答え、ついて来られたらどうしようという恐怖も少しあり足早に立ち去りました。それより大学生ならアルバイトなどで1年かけてコツコツお金を貯めることも出来たはず、との思いが沸き上がり、お金を渡すことはしませんでした。
 私は普段から路上で物乞いしている人にもお金をあげることはありません。なぜなら、お金が100%その人の物にはならないことが多いからです。組織に搾取されて、悪い組織の資金になっているからです。
 この国は持っている人が持っていない人にあげるのは、よくあることです。タクシーに乗っても、デリバリーの人にも、修理に来た人にもチップを渡したり、飲み物をあげたりします。チップの習慣がない私にはとても気疲れする面倒なことですが、住まわせていただいているという気持ちを忘れないためにも必要なことと心がけています。でも、正当なサービスに対する気持ちです。わざと遠回りするタクシーには、絶対にきっちりお釣りをもらいます。
 お正月は怒ってはいけない日です。
 どうか私を怒らせないでね、タクシーの運転手さん!
     (西東京市自宅にて  堀 明子)

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┏ [7] 会員より「アラ還からのアメリカ生活(5)」
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 NIMICのくらしの情報多言語版のまとめ役として、また、各種イベントで大活躍された白根祐子さんが、ご家族の都合でアメリカはシカゴ近郊に転居されました。現地からのレポートをお届けします。

クリスマス
 以前、クリスマスのニューヨークに旅行した友人から、クリスマスイブ、クリスマスにレストランが休みで夕飯を食べるのに苦労をしたという話を聞きました。12月24日、本当にレストランがお休みになるのか、夕方スーパーへ行ったり、午後6時ごろアパートの近所を歩いてみました。
郵便局は午前中でクローズ。スーパーはいつも夜12時まで開いているのに午後8時まで。近所のお店やレストランもほとんど早じまい。
いずれも25日は休みです。いつもいっぱいの駐車場は閑散とし、人通りもまばら。
 イブの夜レストランでお食事なんて考えていると、食べそこなう
可能性大だと痛感。
 我が家はロティッサリーチキンをスーパーで買い、うちイブ食としました。

紅白歌合戦
 こちらではテレビジャパンというケーブルテレビが入っています。NHKから民放の番組まで一日中放送しています。プログラムはテレビジャパン任せなので、選択の余地はありません。シカゴ時間31日午前4時15分から紅白歌合戦がLIVE 放送されます。LIVEは魅力ではありますが、午前4時からお酒なしに観るのもつまらないし、夫は出勤かもしれません。ということで午後8時からの再放送を年越しの夕食と共に観ることにしました。ゆく年くる年も引き続き再放送されます。いつもの大晦日と変わりません。

休暇
 日本では、年末年始の休暇が9連休になる人もあるとか。
こちらはお正月休暇より、クリスマス休暇のほうが大切ですから、24日から28日までお休みの人が多いです。そのかわり、年末年始は1月1日だけお休みで、あとは通常勤務です。

 日本では、夜中に田無神社に初詣に行き、甘酒をいただくのが楽しみでしたが、今年は1月1日の朝、寝室から見える初日の出に1年の計を誓います。
2015年も引き続き拙文にお付き合いください。どうぞよろしくお願いします。
   (グレンビュー自宅にて 白根 祐子)

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┏ [8] キーワードを読む
    「多文化共生」について理解を深めるために(97)
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 NIMIC設立の理念のなかで大きなウェートを占める「多文化共生」。
この言葉をキーワードに、2006年9月号から多文化共生に関わる本の紹介を始めました。
 第97回目の今回は、世界の子育てを比較した本です。

「こんなにちがう! 世界の子育て」メイリン・ホプグッド著
          野口深雪訳 中央公論新社 2014年9月
 
 アメリカ人のジャーナリストであった著者は、夫とともにアルゼンチンで暮していた時に出産し子育て生活に入りました。ところが、様々な点でアメリカとアルゼンチンの子育ての違いを実感し、自身が良き親となる事をめざして世界中の子育て事情を調べたことで、この本が生まれました。赤ちゃんの睡眠について、食べ物について、移動手段(ベビーカーやおんぶ等)、トイレトレーニング、けんか、家族のあり方等、テーマごとに章を設けてあります。内容は、次の二つの方法で書かれています。一つには、インターネットを駆使して情報を集め、文化と子育てに関わる研究や本を探し、著者や専門家に質問して意見を聞くこと。もう一つは、その文化の中で子育てをしている人々に実際の体験を聞くこと。後者については、台湾で生まれて養子縁組によりアメリカ人家庭で育ったという著者の世界中に広がる親戚や、多くの友人たち(アメリカへ移民してきたが出身国の文化や生活習慣を色濃く残している人々)の話などです。その範囲は、北はイヌイットから アフリカ、アジア、中東、南米にまで及びます。
 著者の感想をまとめると、大体以下のように思いました。〈世界中でびっくりするような様々な子育てがあるが、良く見れば気候風土や社会状況にあわせて理にかなっており、子どもたちはそれなりに元気に育っている。家族のあり方や子育てに、どうあるべきなどというものは無い。でも、女性が仕事を持つというような社会の変化があるとはいえ、紙おむつや粉ミルク、ベビーカーなどが多くの国に出回り、独自な所が失われ、世界中同じような子育てになるのはもったいない。〉
 最後に、私の感想です。実はとても読みにくい本でありました。
日本人読者に向けて書かれた本ならば、世界地図を見渡すような感覚で楽に読めたと思います。これはアメリカ人が英語で書いた本であるために、著者が持っているアメリカ人の子育てイメージがどこにも書かれていなかったからです。本を読み進む中で、世界中の子育てと同時に、それに反応する著者の言葉の中から現在のアメリカの子育て事情が透けて見えてきました。幼少期の添い寝やベビーキャリー(おんぶや抱っこひも等肌を合わす移動道具)の良さが見直されていたり、既製品のベビーフードから加工食品、ファーストフードへと移行して太り過ぎになる食生活への反省があること、移民が流入しつづけることで社会が常に変動していることなど。
異文化体験がダブルになって、縦揺れと横揺れが同時に来るような疲労を覚えましたが面白い本でした。
      (NIMIC会員 根本 百合)

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┏ [9] お知らせ 今月の窓口通訳ボランティア日程
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 英語、中国語、韓国語、スペイン語でのサポートが必要な方がいらっしゃいましたら、ぜひ、この情報を提供してください。

【英語・ENGLISH】 午前10時~午後4時
毎週月~金曜日

【中国語・中文】 午後1時~3時
毎週水曜日、金曜日

【韓国語】 午後1時~3時
第1水曜日、第5金曜日

【スペイン語・ESPANOL】 午前10時~午後4時
毎週水曜日

詳しくはNIMICのHPへ→→→
http://www.nimic.jp/index_multilingual.html

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┏ [10] 今後の事業予定
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※詳細は随時お知らせします。
2015年
1月17日  アフリカの写真をとおして考える多文化共生
2月2日   朗読入門講座
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今回のNIMIC通信は、いかがでしたでしょうか。
みなさまのご意見、ご感想をお待ちしております。
メールはこちら→→→ info@nimic.jp
★NIMIC通信のバックナンバーはこちらから。
http://www.nimic.jp/index_newsletter.html
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