西東京市多文化共生センター

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    NIMIC通信 No.118(2016年4月号)
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┏ [13] キーワードを読む
     「多文化共生」について理解を深めるために(112)
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 NIMIC設立の理念のなかで大きなウェートを占める「多文化共生」。この言葉をキーワードに、2006年9月号から多文化共生に関わる本の紹介を始めました。
第112回目の今回は、「まほろば歳時記」と呼ばれるすてきな本のシリーズを紹介します。

「雨の名前」 髙橋順子文 佐藤秀明写真 小学館 2001年
(「風の名前」2002年 「花の名前」2005年 「恋の名前」2016年)

 著者は詩人で、詩集やエッセイを出版されている方です。
 この1冊の本の中で、様々な雨の名前を422語、詩や和歌、エッセイ、美しい写真とともに紹介しています。
 例えば、春先なら、育花雨、甘雨、華雨、寒食の雨、草の雨、啓蟄の雨、花時雨、春雨、菜種梅雨などなど、聞いたことの有るものも無いものも、漢語も和語も方言も様々です。
 この雨の多い日本ですが、雨の日がうれしくなるような本です。
 続いて同じパターンで、「風の名前」では382語を、「花の名前」では402語を紹介しました。  日本人は自然を見つめ、その移ろいを楽しんできた民族です。
 日本語には、自然の雨などを表す語彙が多いと言われますが、本当ですね。
 そして今年出版されたばかりなのが「恋の名前」、忍ぶ恋、恋焦がれる、恋痩、遠き恋、相生、薄情(うすなさけ)、恋無常、徒人(あだびと)など、恋にまつわる言葉が720語も紹介されています。
 人のいる所、恋の数に違いは無いでしょうが、日本人は恋にまつわる様々なものもまた、大切に慈しんできたのですね。
 「雨の名前」は5万5千部、シリーズ全体で10万部を突破したロングセラーだそうです。
   (NIMIC会員 根本 百合)

 
 
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