西東京市多文化共生センター

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  NIMIC通信 No.121(2016年7・8月合併号)
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┏ [8] キーワードを読む
    「多文化共生」について理解を深めるために(115)
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 NIMIC設立の理念のなかで大きなウェートを占める「多文化共生」。
 この言葉をキーワードに、2006年9月号から多文化共生に関わる本の紹介を始めました。
 第115回目の今回は、方言で書かれた詩集をご紹介します。

「現代若者方言詩集」 浜本純逸編 大修館書店 2005年12月
     
 略歴によると、編者は文学教育を専門とされる大学の先生。愛媛で生まれ、広島・福岡・神戸・鳥取・東京など各地の大学で教えてこられました。
 その編者の呼びかけで、日本各地の大学の先生方の協力により、作られた本です。
 各地の大学生たちが、故郷の祖父母や両親、友達との会話を思い浮かべつつ書いた方言詩が約300首収録されています。
 詩の中に、その方言のゆきかう空間の温かさが表現されていて、作者一人一人の心の中の豊かな世界が感じられます。
 浜本先生の呼びかけた「方言詩を書こう」という講義に参加した大学生は、自分自身の言葉を見つめて、柔らかで心を温かくする方言の力に気づきます。
 さらに方言を紹介しあうなかで、お互いの感じ方やものの見方を知り合うことができ、人間関係を深めていきました。
 出来上がった方言詩は、どれも明るく力強くて、素敵です。
 この1冊で、北海道から沖縄まで、日本語の表情を生き生きと豊かにする方言の魅力を味わうことができます。
                   (NIMIC会員 根本百合)

 
 
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