西東京市多文化共生センター

┌----------------------┐
  NIMIC通信 No.160(2020年2月号 )
└----------------------┘


┏┏┏ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┏ [11] キーワードを読む
  「多文化共生」について理解を深めるために(154)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
NIMIC設立の理念のなかで大きなウェートを占める「多文化共生」。この言葉 をキーワードに、2006年9月号から多文化共生に関わる本の紹介を始めました。 第123回目の今回は、世界史全体の流れがよくわかる本です。

「民族」で読み解く世界史 宇山卓栄著 日本実業出版社 2018年2月 

グローバル化が進む現在でも、移民・難民問題、民族対立・紛争、人種 差別などは一向に減ることなく、むしろ激しくなりつつあります。そんな時立ち はだかる見えざる壁「民族」とは、いったい何なのでしょうか。帯にある「世界は いまも『民族』でいがみ合っている」に惹かれて読んでみました。 遠い昔に私が高校で習った世界史は遺跡を見るような静的な感じでしたが、 この本はそれとはおおいに違います。様々な民族が動き回り、戦い、征服し、 混血し、滅亡し、追い払われ、とても躍動的に動き回るのです。古代から近世 あたりまで、とても面白く読みました。しかし、現代に近くなると怖さを感じました。 人類は相も変わらず自己中心でアホなことを繰り返しているのに、科学技術は 進歩し、人口も増え、紛争の規模も大きく悲惨になるばかりではないでしょうか。 読後感がバラ色とは言いませんが、歴史の色々な見方、分析の本が出ること は良いことだと思います。 著者は大手予備校の世界史の講師で人気を博した方、現在は作家です。
                   (NIMIC会員 根本百合)

 
 
 前号の本の紹介文に移る | 書籍の一覧に戻る |  次号の本の紹介文に移る

HOME  |  ABOUTUS  |  ACTIVITIES  |  VOLUNTEER  |  CONTACT  |LINKS

NPO法人 西東京市多文化共生センター     Copyright (C) 2011 NIMIC All Rights Reserved.