西東京市多文化共生センター
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     NIMIC通信 No.10(2007年2月)
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┏ [6] キーワードを読む~「多文化共生」について理解を深めるために⑥
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 NIMIC設立の理念の中で大きなウェートを占める「多文化共生」。この言葉をキーワードに、9月号から多文化共生に関わる本の紹介を始めました。6回目の今回は、少し違う分野から遊びの一冊です。

『「みんなの意見」は案外正しい』(The Wisdom of Crowds)
 ジェームズ・スロウィッキー著 小高尚子訳 2006 角川書店 (1,600円+税)

 全米でベストセラーになった本の日本語訳で、「みんなの意見」すなわち「集団の知恵」が正しい結論を導き出すことを、実験や実例を駆使して述べている本です。例が多岐にわたるので散漫な印象を抱く人もいるかもしれませんが、SARSウィルス発見の過程に関わった独立して動いていた専門家たちの話や、グーグルの検索エンジンの仕組みなど非常に興味深い例もあります。
 集団の智恵を活用するには、集団メンバーの多様性、独立性、分散化する小集団、個々の意見を集約する仕組み(人ではありません)が必要だと述べてあります。多様性が価値を生むためには、システムが大切という主張に、もっともだとうなずきながら、多文化共生社会のシステム構築のヒントは案外こういう分野にあるのではないかと思いました。

※皆さまがお読みになった本の紹介をぜひお寄せください。「多文化共生」に関する本、今回のように「多文化共生」について考えた、という本、どちらも大歓迎です。


 
 
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