西東京市多文化共生センター
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     NIMIC通信 No.50(2010年6月)
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┏ [15] キーワードを読む
    「多文化共生」について理解を深めるために(45)
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 NIMIC設立の理念の中で大きなウェートを占める「多文化共生」。この言葉をキーワードに、2006年9月号から多文化共生に関わる本の紹介を始めました。
 第45回目は、中南米に位置するドミニカ共和国のお話です。実際の距離でも気持ちの上でも、私たち日本人にとっては遠い国ですが、アメリカ社会には身近な存在・・・大リーガーのサミー・ソーサーやマルティネス選手の祖国です。

『ロラおばちゃんがやってきた』  フーリア・アルバレス作 神戸万知訳
         講談社 2004年3月出版 ¥1,400

 小4のミゲルと小1のファニータ兄妹は、両親が離婚したため、母と一緒にニューヨークから、寒いヴァーモント州へ引っ越してきました。働く母に代わって二人の面倒を見るためにドミニカからやってきたのがロラおばちゃんです。カラフルなサマードレスを着て、ハイヒールを履き、真っ黒な髪、小麦色の肌、真っ赤な口紅と付けぼくろ。音楽を聴くとすぐに踊りだします。
 ニューヨークと違ってほとんどヒスパニック系の人がいないヴァーモント州では、とても目立つロラおばさんなのですが、やがて町中にドミニカ旋風を巻き起こしていきます。
 スペイン語しかわからないロラおばさんと、アメリカ生まれでスペイン語がほんの少ししかわからないミゲルとファニータでしたが、お互いの言葉を教え合い、ともにニューヨークやドミニカへ旅行するうちに、みんなが少しずつ変わっていくのです。
 著者は1950年にドミニカで生まれ、10歳でアメリカへ移住した詩人で作家の方です。
 
     (NIMIC会員 根本 百合)



 
 
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