西東京市多文化共生センター
┌-------------------┐  
     NIMIC通信 No.57(2011年1月)
└-------------------┘


┏┏┏ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┏[12] キーワードを読む
    「多文化共生」について理解を深めるために(52)
  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 NIMIC設立の理念の中で大きなウェートを占める「多文化共生」。この言葉をキーワードに、2006年9月号から多文化共生に関わる本の紹介を始めました。
 第52回目の今回は児童書から、エジプトの民話をご紹介します。

『ゴハおじさんのゆかいなお話 エジプトの民話』
   デニス・ジョンソン‐デイヴィーズ再話
   ハグーハムディ・モハンメッド・ファトーフ と ハーニ・エルーサイード・アハマド絵 
   千葉茂樹訳 徳間書店 2010年1月 ¥1,700

 ゴハおじさんが出てくるエジプトの民話が15話。所によりおじさんの呼び方が変わりますが、中東やその近くのイスラム教国で、国境を越えて何世紀にもわたって語り継がれてきたお話だそうです。賢いのか間が抜けているのかよくわからないゴハおじさんですが、あかるくておかしくて、なんとも言えない庶民の味です。気候風土や宗教が違い、とかくに遠く感じる国々ですが、このお話を読むと人々の暮らしが伝わり、とても身近に感じます。
 日本の民話や児童書などもこれらの国々に紹介されて、お互いの距離が近づくと良いのになと思います。
 この本の魅力の半分は、挿絵に使われている刺繍アップリケです。カイロの市場で売られているエジプトの天幕職人さんたち(なんと全員男性!)の作品で、ゴハおじさんの顔が実に表情豊かでとぼけているのです。
 一見の価値があります。
 (NIMIC会員 根本百合)


 
 
 前号の本の紹介文に移る | 書籍の一覧に戻る | 次号の本の紹介文に移る

HOME  |  ABOUTUS  |  ACTIVITIES  |  VOLUNTEER  |  CONTACT  |LINKS

NPO法人 西東京市多文化共生センター     Copyright (C) 2011 NIMIC All Rights Reserved.