西東京市多文化共生センター

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   NIMIC通信 No.6(2006年10月)
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もくじ
[1] 講演会のお知らせ「外国人の相談に関わって」
[2] お知らせ「外国人のための無料専門家相談会」
[3] 講演会報告「外国人が日本で抱える法律問題」
[4] 多言語委員会「多言語情報提供のためのPC講習会」の報告
[5] イベント報告「二胡入門講座」
[6] 会員より「武蔵野大学留学生日本語スピーチコンテスト」へのお誘い
[7] キーワードを読む~「多文化共生」について理解を深めるために②
[8] 世界の国々・人々① ~モンゴル~
[9] 今後の事業予定
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┏ [1] 講演会のお知らせ「外国人の相談に関わって」
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 異なる文化の中で暮らす外国人の相談相手になることとは?
 外国人がどんな悩みや相談を抱えているのかを知り、その問題について一緒に考えてみませんか。

日時:10月14日(土) 午前10時から正午
講師:藤谷 純子さん(武蔵野市国際交流協会相談員)
会場:コール田無2階(田無町3-7-2、西武新宿線田無駅北口より徒歩7分)
共催:西東京市
※事前の申し込み等は必要ありません。当日直接会場へどうぞ。

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┏ [2] お知らせ「外国人のための無料専門家相談会」
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 通訳ボランティアが専門家との間に立って通訳するので、相談者は母語(もしくは母語に近い言葉)で相談することができます。また、市役所の職員もいますので、相談や問い合わせなどもどうぞ。

日時:10月22日(日) 午後1時から
会場:コール田無2階(田無町3-7-2、西武新宿線田無駅北口より徒歩7分)
主催:西東京市、NIMIC、東京都国際交流委員会、東京外国人支援ネットワーク

◆相談できる内容/相談できる専門家
 弁護士、行政書士、精神科医、フェミニストカウンセラー(在留資格、ビザ、結婚・離婚、事故など、精神的な悩みごと、女性の悩みごと、など)
 市の職員(国民年金、国民健康保険、税金、子育てに関する悩みごと、子どもの教育に関すること、など)

◆通訳言語(予定)
 英語、中国語、韓国・朝鮮語、タガログ語、スペイン語、フランス語、ドイツ語、モンゴル語、ロシア語
 
 なお、このような相談会は、東京都内各地で行われています。スケジュール等、詳しくはこちらをご覧ください。
東京都国際交流委員会HP http://www.tokyo-icc.jp/relay_soudan/japanese_2006.html
  (英語版)  http://www.tokyo-icc.jp/relay_soudan/english_2006.html

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┏ [3] 講演会報告「外国人が日本で抱える法律問題」
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 10月1日(土)午前10時から行われた講演会「外国人が日本で抱える法律問題」の模様についてお知らせします。

 外国人の相談に多数対応した経験を持つ関聡介弁護士を講師に迎えたこの講演会には、地域に暮らす外国籍住民からいろいろな相談を受ける可能性も多い「日本語ボランティア」養成講座受講者、「外国人のための無料専門家相談会」の通訳ボランティア登録者、その他市報等で関心を持った方々がおよそ30人参加し、講演に熱心に聞き入りました。
 今回は、相談活動などの場面でよく出てくる法律用語の意味やその根拠法の再確認や、外国人からの法律的な相談に対応する際の注意、最新の入管法の動きについてなど、具体例を挙げながらの実践的な内容でした。
 講演後は、国際結婚における法律的判断など、参加者の実際の相談例をもとにした質疑も活発に行なわれました。
 法的な観点から日本に暮らす外国人を取り巻く社会的状況を知ることができ、外国籍住民への理解をいっそう深めるきっかけになったのではないでしょうか。

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┏ [4] 多言語委員会「多言語情報提供のためのPC講習会」の報告
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 9月14日と29日の2回、各3時間ずつ市役所の情報教育センターで「多言語活動のためのパソコン講習会」を実施しました。すでに多言語委員会の多言語情報提供ボランティアに協力してくださっている方や、NIMIC会員で興味のある方々が各10名参加なさいました。
 講師の説明にハンドアウトの余白に熱心にメモを取る人、今まで我流でやっていて使っていなかった機能の説明に「へえー、そんなこともできるんだ」「ふ~ん、そうだったんだ」と納得する人、さまざまな反応がありましたが、「楽しかった」「活動への意欲が増した」などの感想も聞かれました。
 多文化共生をめざす社会では、多言語による情報提供は大切な要素です。NIMICでは、今後も行政と連携をとりながら活動を進めていきたいと考えています。

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┏ [5] イベント報告「二胡入門講座」
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 市と共催の二胡入門講座は、爽やかな秋晴れに恵まれた10月9日の午後、田無公民館の視聴覚室で開かれました。                           
 二胡が最近人気の楽器だということは、受講申込みが受付開始から1時間くらいで定員に達してしまったということでもわかります。受講生は男性2名、女性9名の11名でした。
 講師は天津市出身の二胡奏者で、NIMICの理事でもある楊智さんです。
 はじめに、楊さんから、楽器の持ち方、弓の動かし方、指使い、数字であらわされている楽譜の読み方などを教わり、早速演奏の練習。皆さんとても熱心に「きれいな音出ないわ」などと言いながら、休憩時間も休まずお稽古されていました。
 まず「きらきら星」、次いで「夕焼け小焼け」、最後に「こいのぼり」まで、2時間足らずのお稽古で、ちゃんとメロディがわかるように弾けるようになったのにはビックリです。
 最後は、楊さんが、「荒城の月」「蘇州夜曲」を模範演奏。受講生の皆さんは、「肩が凝った」とか「やっぱり難しい」とか言われながらも満足そうで、「二胡はどこで買えるんですか?」など、続けて習いたそうな方もいらっしゃいました。
 アンケートにも、年に何回か開催して欲しいという声もあり、また機会を設けたいと思っています。
 
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┏ [6] 会員より「武蔵野大学留学生日本語スピーチコンテスト」へのお誘い
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 会員である武蔵野大学の堀井惠子先生から「第2回学長杯武蔵野大学留学生日本語スピーチコンテスト」へのお誘いが届きました。

 武蔵野大学の留学生や日本語学校で勉強している就学生の中から選ばれた10人の外国人の方が、日本で泣いたり笑ったり体験して気づいたことや考えたことを日本語で発表します。来場者のみなさんも審査に参加していただきます。また、コンテスト終了後にはティータイムが予定されています。日本再発見やカルチャーショックに出会えるかもしれませんよ!

日時 2006年11月25日(土) 午後1時30分
会場 武蔵野大学グリーンホール1階
内容 日本語スピーチコンテスト、余興(留学生による歌、民族舞踊、京劇)、ティータイム
(武蔵野大学へのアクセス→ http://www.musashino-u.ac.jp/accessmap/index.html)
主催 武蔵野大学日本語教員養成課程
共催 武蔵野大学 留学生の会・国際交流課・大学院ビジネス日本語コース

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┏ [7] キーワードを読む~「多文化共生」について理解を深めるために②
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NIMIC設立の理念の中で大きなウェートを占める「多文化共生」。この言葉をキーワードに、9月号から多文化共生に関わる本の紹介を始めました。2回目の今回は、外国における多文化主義社会の動向を踏まえ、日本の目指すべき方向を模索しようという一冊です。

『多文化主義社会の到来』
 関根政美著  朝日選書650  朝日新聞社 (1,260円)

 前回紹介した『多文化主義・多言語主義の現在』と同様に、本書でも前半は多文化主義社会が生まれてきた背景を解説、主にオーストラリアの状況を詳しく説明し、カナダやアメリカについても触れています。
 後半はオーストラリアでの反多文化主義の運動を分析し、経済面と文化面から分かりやすく説明しています。本書は一貫して日本社会の今後を考えるという視点で書かれているので、外国の事例か何が学べるか、何を学ぶべきか、考えさせられます。
 人権問題が経済コスト問題に取って代わられるという警告や、多文化主義が目標ではなく前提であり、社会構築主義的文化観が必要であるという主張など、一度は読んでおきたい本です。
 
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┏ [8] 世界の国々・人々① ~モンゴル~
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 「世界の国々・人々」と題したこのコーナーでは、ある国にスポットをあて、その国の文化・人々との交流を、不定期ですが、いろいろな形で情報をお届けしていきます。
 今回は、NIMIC代表理事であり、武蔵野大学・大学院教授でもある佐々木瑞枝先生の書き下ろしエッセイをご紹介します。

モンゴル草原からの「手に入らなかった」お土産
 2003年春、武蔵野大学に着任して受け持った大学院生の中にモンゴルからの留学生、ツアツアさんがいた。
 前任大学の横浜国大でもモンゴルの大学生を何人か受け持ったが、ツアツアさんには「モンゴル語の中の外来語」の論文指導をしたこともあり、モンゴルに強く惹かれていく自分を感じていた。

 草原に生きたジンギスハーン
 中国北辺からモンゴル草原、中央アジア、カスピ海にいたる東西5000キロもの国土をおさめたハーン

 ジンギスハーンの物語を読んでいて、「人種や信仰」によって差別することのないハーンのグローバリズムが大きな国土の覇者となっていったのだという確信につながった。

 行きたい・・・モンゴルへ
 見たい・・・大草原を。


 そして、今年の8月、私の夢は実現した。

首都ウランバートルから400キロの道のりを、かつてジンギスハーンが都をおいたカラコルムへ。
大草原には畑がまったくなく、出る食事には野菜がまったくなく、途中にトイレはまったくなく、道路はガタガタで車は揺れにゆれ、朝焼けと同時にウランバートルを出発し、カラコルムに着いたのは、空に星がきらめきはじめた頃だった。

 夜の星空は地平線のすぐ上に広がり、星空が地上を包んでいるようだった。
私は今まであんなにたくさんの星を見たことがない。
 ゲルの外では時々ラクダが夢を見ているのだろうか、不思議な鳴き声で夜空を震わす。

 私は捜した・・・12世紀にあったであろう、モンゴルの印章を。
そして、見つけた。石に彫られた、中国語の印章を。
 石は磨り減り、おそらく、モンゴルの通商で使われたものと思われた。
 私は思いのほかの高額のドルで喉から手の出るほど欲しい印章を手に入れ、なんだかとっても満足していた。
 帰国したら、印章に何と書いてあるのか、調べてみたい。
 カラコルムは12世紀から15世紀くらいまで栄えた都、この印章もその頃のものに違いないと、確信しながら。

 それが、まさか、空港で取り上げられるとは。
 どうして、なぜ??????
 続きはこの次に。
                 (武蔵野大学・大学院教授 佐々木瑞枝)

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┏ [9] 今後の事業予定(10月以降)  ※詳細は随時お知らせします。
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10月14日(土) 講演会「外国人のメンタルと相談」(MIA相談員藤谷純子さん)★
10月22日(日) 外国人のための無料専門家相談会(会場:コール田無)★
12月9日(土) 講演会(予定)★
12月13日(水) NIMIC忘年会「留学生との夕べ」(会場:武蔵野大学内会議室) ※詳しくは11月号でお知らせします
(2007年)
2月 日本の伝統文化(雅楽) 
3月 春休み子ども対象企画「(仮)たのしい英語!」 
  ★印は、西東京市との共催事業です。

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 今回のNIMIC通信は、いかがでしたでしょうか。みなさまのご意見、ご感想をお待ちしております。
 メールはこちら→→→ info@nimic.jp
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