西東京市多文化共生センター

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   NIMIC通信 No.34(2009年2月)
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もくじ
[1] 「西東京市多文化共生センターのプレ・オープンに寄せて」
[2] 講座お知らせ「日本語ボランティア・ステップアップ講座(5)」
[3] イベント「子ども対象『英語で楽しく!』」
[4] お知らせ「子ども対象『英語で楽しく!』サポートスタッフ急募」
[5] 事務局より「西東京市多文化共生センター窓口ボランティア大募集!」
[6] 事務局より「2009年度事業「留学生との世代横断的市民交流」スタッフ募集」
[7] 事務局より「天津市河西区との小学生交流事業中止 および今後の交流について」
[8] 会員より「坂の街・テグシガルパの窓から(20)」
[9] 世界の国々・人々 〜忘れられない旅(22)
[10] キーワードを読む〜「多文化共生」について理解を深めるために(30)
[11] 2008年度・今後の事業予定
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┏ [1] 「西東京市多文化共生センターのプレ・オープンに寄せて」
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 西東京市の外国人登録者数は、68か国3,215人で合併直後の
平成13年と比較すると1.5倍以上になっています。皆さんも日常生活の
中で外国人の姿をよく目にする機会や色々な言語が飛び交っているのを
耳にする機会が増えたことと思います。
 外国人の定住化傾向が続く中で、言語や文化、習慣などの違いから
地域にうまく馴染めず、不安な毎日を送り、近隣とトラブルとなってしまう
こともあります。西東京市では「やさしさとふれあいの西東京に暮らし、
まちを楽しむ」を基本理念としており、外国籍住民も例外ではありません。
 これまで、NIMICのみなさんにご協力をいただきながら様々な多文化
共生を推進する事業を行ってきましたが、外国人が日常生活で困った
時に「あの場所」に行けば何か解決への手がかりが得られるという場所が
ありませんでした。
 2月2日からプレ・オープンした西東京市多文化共生センターは、外国籍
住民のよりどころとして、また外国人支援ボランティアの集う場所、多言語
情報を集約して発信する場所としての機能を期待しています。
 センターの運営に当たっては、これまで市と様々な事業を共催し、また
独自の事業を展開されているNIMICの皆さんにお願いをしております。
この場所を起点として地域のみなさんが国籍・言語・文化・習慣の違いを
お互いに理解し合い、共に暮す素敵なまちをNIMICの皆さんと築いて
いきたいと思います。
 (西東京市生活文化課)

開所日時 毎週月・水・金曜日 午前10時から午後4時まで
場所 イングビル(西東京市南町5−6−18) 1階

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┏ [2] 講座お知らせ「日本語ボランティア・ステップアップ講座(5)」
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 地域の日本語教室は週に2時間くらいのところが多く、学校のように
 文法積み上げで日本語を学ぶ時間はありません。
 現在持っている日本語の力で、伝えたいことを伝え合う交流活動、その
中での日本語学習活動には活動を助ける道具、ツールが必要です。
そのために考えられた『にほんご宝船』(2分冊:いっしょに作る活動集&
教える人のための知恵袋)。
 2004年の発売以来、地域の教室には必ず置いてあり、学校などの
教育機関でも会話の練習用に使われています。
 今回は、『にほんご宝船』を作られた中村律子さんにおいでいただき、
どのような使い方があるかワークショップ形式で学びます。
 
対象  現在外国人の日本語学習をサポートしているボランティア、及び経験者など
日時  2月26日(木) 午後1時〜3時
会場  田無総合福祉センター第3会議室(田無駅北口徒歩10分)
  http://www.city.nishitokyo.lg.jp/sisetu/itiran/hukusi/tanasi_sogo/index.html
テーマ 地域日本語教室の学習〜『にほんご宝船』ワークショップ〜
講師  中村律子さん(日本大学総合科学研究所准教授・『にほんご宝船』共著者)
参加費 NIMIC会員 無料、会員でない方 1,000円(当日入会できます)
定員  30 名 (先着順)
申込み 以下の方法で先着順に受付中
     メール info@nimic.jp FAX 0422-53-5350

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┏ [3] イベント「子ども対象『英語で楽しく!』」
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 いまや、英語はアメリカやイギリスだけでなく、世界中で母語として、または
共通語として話されています。グローバル化する世界で生きていく子どもたちに、
英語を楽しく体験してもらいましょう。
 講師には、フィリピン、マレーシア、カメルーン出身の子ども英語教育の
専門家をお招きします。英語を学ぶだけでなく、英語に触れることをとおして、
別の文化に触れ、その違いを感じさせてあげてください。

日時  2月28日(土)
 (A)午前10時〜11時・・・小学校1、2、3年
 (B)午前11時30分〜12時20分・・・幼稚園年中児・年長児
     ※学年は2009年4月現在とします。
定員  (A) (B)ともに24人(8人×3グループ)
対象  幼稚園年中相当〜小学校3年生
    (安全のため保護者の送り迎えをお願いします)。要申込み。
参加費 1人500円(当日受付でお支払いください)
内容   英語でのあいさつや簡単な会話
    (保護者の方も一部ご覧いただけます)
    ※保護者の方に日本の学校で学ぶ外国籍の子どもたちについて
    理解していただくプログラムがあります
申込み 往復はがき、またはEメール(携帯メール不可)で、以下の項目を
 明記して、2月13日(金)必着でお申込みください。
(1) 参加する子どもの名前(ふりがな)、(2)学年(年中・年長・小1・小2・
小3のいずれか)、(3)保護者の名前、(4)住所、(5)電話番号(FAXの有無)
 申し込み先
  〒202-8555 西東京市中町1−5−1 西東京市役所生活文化課
  「英語で楽しく2/28」係、または bunka@city.nishitokyo.lg.jp (件名に
  必ず「英語で楽しく2/28」と明記してください)まで。
※応募者多数の場合は抽選となります。
※記録として、写真撮影をいたします。ホームページ等で公開することを
ご了承ください。

★これまでの「英語で楽しく!」の様子は、NIMICのHPでご覧いただけます。
 →→→ http://www.nimic.jp/jpn/event/080315kodomo_eigo.html(2007年度)
 →→→ http://www.nimic.jp/jpn/event/070317kodomo_eigo.html(2006年度)

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┏ [4] お知らせ「子ども対象『英語で楽しく!』サポートスタッフ急募」
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 上記「英語で楽しく」の2月28日(土)当日のスタッフを募集しています。
ご協力いただける方は事務局 info@nimic.jp にご連絡ください。
 ※Eメールのみで受け付けています。

■内容
受付:3名
会場設営・案内:2名
講座のお手伝い:6名
保護者プログラムのお手伝い:2名

時間 集合午前9時、解散予定午後1時
場所 きらっと

 ご連絡をお待ちしています。

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┏ [5] 事務局より「西東京市多文化共生センター窓口ボランティア大募集!」
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 4月からの本格オープンを前に、「西東京市多文化共生センター(窓口)」が
プレ・オープン中です。
 月・水・金の午前10時〜正午、午後1時〜4時の間、理事たちが交代で
窓口を担当しています。まだあまり知られていないので、外国籍の方は
いらしてないようですが、ガラス張りの明るいセンターを外から覗いていく
方はたくさんいらっしゃいます。
 多言語案内や地図など資料は準備してありますので、お時間のある方、
外国の方のちょっとしたご相談を別の窓口につないでくださる方、ぜひ
お申し出ください。まだ、設備などの設置は済んでいませんが、お茶は
用意してありますので、遊びにいらしてください。お待ちしています。
 コーディネートボランティアが見つかったら、曜日を決めて外国語のできる
方の待機も考えていきたいと思っています。
 皆さんのご協力をお待ちしています。

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┏ [6] 事務局より「2009年度事業「留学生との世代横断的市民交流」スタッフ募集」
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 NIMICでは2007年から「留学生ホームビジット」を2年続けて開催し、
留学生にとっても受け入れ家庭にとっても多文化共生という視点で大きな
学びのある事業であることが確認されました。2009年度は、その交流をさらに
広げて2部構成にし、6月下旬に留学生ホームビジット、7月末にその
留学生と公募した小学生の国際理解ワークショップ(2日間)を行うことに
しました。事業には会場費、広報費など諸費用がかかることから市の
企画提案事業に応募し採択されています。
 この事業実施には多くのボランティアスタッフの協力が必要です。特に、
「国際理解ワークショップ」は初めての試みであり、ご参加いただける
スタッフの皆さんとともに学び作り上げていく喜びを共有したいと思っています。
 そこで、第1回ミーティングを以下の要領で開催しますので、ぜひ
ご参加ください。
 ミーティングには参加できないけれど、協力したいという方は事務局宛てに
ご連絡ください。留学生宛ての文書の翻訳、メール連絡の窓口、広報用
チラシ作りなどなど、当日だけでなく準備段階にもたくさんのスタッフが
必要です。メールでのご連絡は、タイトルに「留学生交流」とお書きください。
よろしくお願いいたします。
 
■「留学生交流」第1回ミーティング
 日時 3月23日(月)午後1時30分〜3時30分(予定)
 場所 田無庁舎202会議室(西武新宿線田無駅南口徒歩2分)
 内容 事業概要説明、過去の実施状況報告、アクションプラン作成へ
  向けての相談など

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┏ [7] 事務局より「天津市河西区との小学生交流事業中止
                および今後の交流について」
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 3月7日から1週間、河西区の中心小学校の子ども10人を迎え、様々な
交流をするよう準備を進めてきたことは、毎号のNIMIC通信でお知らせを
してきた通りですが、1月24日付のメールおよびホームページでお知らせ
したとおり、河西区側の事情により急遽中止せざるを得なくなりました。
 実施に向けてご意見ご協力を申し出てくださった方々はじめ、期待して
見守ってくださっている会員の皆様にお詫び申し上げるとともに、改めて
経過のご説明をさせていただきます。
 昨年3月、代表理事以下理事5名が、河西区人民政府を訪問し、
中心小学校・第4中学校を視察し、区長、副区長、教育・文化・国際交流
関係の幹部職員、中心小学校長などと会見し、交流事業のあり方について、
協議し、今回のような交流について合意をし、双方で準備を進めてきた
ところです。当初、12月に迎える予定でしたが、年末ということもあり3月に
延期した経過はあります。
 この間NIMICは市、市教委の後援名義をいただき、市立東小学校が
交流受け入れも引き受けてくださり、打ち合わせも始めました。また、
民間団体にご援助をお願いし、いくつかの団体からご協力いただけることに
なりました。
 ホストファミリーの募集説明会の開催を予定し、来日する子どもの決定を
河西区側に依頼しておりましたところ、「今回は無理なので延期してほしい」
という申し出が来たものです。
 延期の理由は希望していた子供の家庭がキャンセルを申し出たという
ものです。キャンセルの理由は、夏休みに日本の企業が往復の航空運賃も
負担して、10人の子供を招待した。NIMICは、航空運賃は自己負担して
ほしいという条件でしたので、その違いが納得できないということだそうです。
昨今の急激な経済情勢が影響したものと考えられます。
 これを受けて、緊急理事会を開き対応の検討をしました。その結果、
NIMICとしては、当初の条件を変えることはできないので、延期をしても
変わらないだろうという判断をし、今回、子どもを招待するということは
中止することとしました。
 しかし子どもの交流は意義あることと思っておりますので、違った形での
交流を検討し、提案していくこととしました。
 相手方の事情とは言え、結果的に皆様方の期待を裏切りご迷惑をおかけ
することになり、大変申し訳なく思っております。
 新たな交流方法につきましては、早急に検討し、ご報告したいと思いますが、
皆様からのご意見もお寄せいただければ幸いです。
 以上ご報告とお詫びをさせていただきます。

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┏ [8] 会員より「坂の街・テグシガルパの窓から(20)」
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 2006年6月に「西東京市で響きあう 〜共演、ガーナの太鼓・日本の
和太鼓〜」と題して行ったイベントに協力していただいた(お仕事の
都合により、残念ながら当日は出演していませんでしたが、コーディネート、
練習等でご協力いただきました)「保谷和太鼓会」のメンバーがホンジュラスの
首都テグシガルパに赴任し、現地の様子をリアルに伝えるおたよりを
寄せてくださいました。以下にご紹介します。
※テグシガルパは盆地とはいえ、たくさんの丘があり、坂の多い街だそうです。

〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜
 「仕事でしばらくホンジュラスに行ってきます」
 友人知人にこう報告すると、返ってくる答えは判で押したように、
「へぇ…で、どこでしたっけ、それ?」
というものでした。
 そんな知られざる中米の国、ホンジュラスに来てはや2年。
 日々の暮らしで出会った小さな驚き、発見のあれこれをお届けします。

−ケイタイ事情−
 日本で携帯電話は、今や老若男女の必須アイテムです。
 「途上国にケイタイなんてあるの?」と思われるかもしれませんが、実は
途上国だからこそ携帯電話が普及する場合があります。
 なぜか?ひとつには、固定電話を引くのに大変時間がかかるからです。
申し込んでから数ヶ月経ってもまだ取り付けてもらえないこともあります。また、
公衆電話も少なく、あったとしても機能しているとは思えないシロモノです。
壊れたままずっと放置されているのでしょう。
 もちろん携帯電話の通話料は高額ですから、誰もが携帯を持てるわけでは
ありませんが、いつでもどこでも電話ができる便利さと、一種のかっこよさも
あり、多少無理をしてでも買おうとする人が特に若い世代やビジネスマンに
増えているようです。日本のように豊富な機種や機能は望めないけれど、
最新のものは意外と薄くて軽いんですよ。
 けれども驚いたのは、携帯電話マナーに対する周囲の寛容さです。
 仕事中も机において、部屋中に響き渡る着信音を鳴らし、私用だろうと
お構いなしに電話に出ています。会議中や講演の最中だって何のその、
席も立たずに小声で通話する場面を目にすることもしばしばです。けれども
周囲の「意に介さず」という様子を見ると、これがごく当たり前の行動として
受け止められているようです。
 考えてみれば、日本では今でこそマナーモードや電車内で長電話をしない
ことなどが社会のルールとして定着してきましたが、携帯が普及しだした頃は
無法状態で、電車でのおしゃべりが気になったものでした。
 そこでホンジュラスもこの先日本のようなマナーが生まれるのかと考えると、
必ずしもそうはならない気がします。というのも、日本人は他人に不快感を
与えかねない事柄に対し、「止めましょう」と注意や自粛をする傾向が
あります。実際、電車内で携帯マナーの悪さをとがめる人もいます。これに
対してホンジュラスでは、そもそも人をとがめるという意識が薄いように
感じます。むしろ我関せず、よく言えば他人の行動に非常に寛容なのです。
 翻って日本を見ると、騒音に限らず、臭い、はては陽当たりまで気にしたり、
苦情の対象とする我々日本人の方が、少々神経過敏なのかもしれません。
それだけ狭い土地に大勢がひしめき合い、キュウキュウいいながら暮らして
いるということでしょうか。
 この日本的感覚は、ホンジュラスのような人口密度の低い土地に来ても
抜けることがないようで、会議の席で携帯が鳴るたびについ顔をしかめて
しまうのですが、ここはホンジュラスなのだと自分に言い聞かせ、せめて
異なるマナー感覚を持つ人間がいることを知ってもらおうと、自分の携帯は
マナーモードにするよう心がけています。
  (Yuko Watayama)

 次号も、「坂の街・テグシガルパの窓から」を掲載します。
お楽しみに!

★2006年「西東京市で響きあう 〜共演、ガーナの太鼓・
日本の和太鼓〜」の様子は、NIMICのHPでご覧いただけます。
 →→→ http://www.nimic.jp/jpn/event/060617.html

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┏ [9] 世界の国々・人々 〜忘れられない旅(22)
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 「世界の国々・人々」と題したこのコーナーでは、ある国にスポットを
あて、その国の文化・人々との交流を、不定期ですが、いろいろな形で
お届けしていきます。
 引き続き、NIMIC代表理事であり、武蔵野大学・大学院教授でもある
佐々木瑞枝先生の書き下ろしエッセイをご紹介します。

71日間、世界の青年たちとの船の旅

 22回 「オマーンという国」

 今回の訪問国の中で「未知の国」であるオマーン。おそらく観光旅行では
訪問する機会のない国だろう。
 
 オマーンはアラビア半島の南東部にある「スルタン」が治める君主国で、
今回は君主であるカブース大王にも謁見することになっている。面積は
日本の三分の二にあたる30平方キロメートルということだが、大部分は
砂漠なので、広さで比較することはできない。

 現カブース国王(スルタン)が即位された1970年以後、オマーンは
驚くほどの早さで近代化されたんです」とガフールさん。「青年の船」の
オマーンのリーダーであり、オマーン国営テレビのディレクターでもある。

 「実際これほど国民に尊敬されている国王はまずいないでしょう」と
現地の商社員。国王は国家収入(その約八割が石油収入)を道路の整備、
教育などに充て69年には3校しかなかった学校が、88年には735校に
増えたという。
 どこかの国の総理大臣に聞かせたい話だ。
 
 「今スルタンは閣僚たちをひきつれて、地方巡幸の真っ最中。国民たちは
王様に直接直訴も出来るんです。毎年ラマダンの前三週間がこれに
充てられるんですよ」と日本大使館の田中参事官。

 オマーンの青年たちは、ことあるごとに国王の話をしていたし、全員が
国王の写真を持ち歩いていた。カブース王は強力なリーダーシップを
発揮しながら、これからも絶対君主制を維持していくだろう。若者が
どのように育っていくのか、興味のあるところである。
     (武蔵野大学・大学院教授 佐々木瑞枝)
 
★ これまでに掲載したエッセイのバックナンバーは、NIMICのHPで
ご覧いただけます。
 →→→ http://www.nimic.jp/jpn/magazine/essay_1.html

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┏ [10] キーワードを読む
    「多文化共生」について理解を深めるために(30)
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 NIMIC設立の理念の中で大きなウェートを占める「多文化共生」。
この言葉をキーワードに、2006年9月号から多文化共生に関わる本の
紹介を始めました。
 30回目の今回ご紹介する本は、山形弁を話すアメリカ人タレント、
ダニエル・カールさんが書いた本です。

『ダニエル先生 ヤマガタ体験記』
   ダニエル・カール著  2000年 集英社文庫 440円

 著者はご存知のように、いまやテレビの旅番組などでもすっかり日本の風景に
溶け込んでいて、違和感がありません。
 カリフォルニアで生まれ育った著者は、小学生の時日本に興味を持ち、
中学で空手道場に通い、高校の交換留学生として奈良県智弁学園で1年間
すごし、柔道で初段黒帯を取りました。帰国後は大学で国際研究を専攻、
その間にも1年間は日本へ留学、大阪や佐渡島で過ごした。この時点で
すでに日本語の達人。そして、大学卒業後に就いた仕事が日本文部省の
英語指導主事助手、山形県の教育委員会に配属されて3年間を過ごす間に
日本人女性と結婚しました。
 その山形で過ごした3年間を中心に、小学校時代から東京へ出たあとの
タレント生活まで、さまざまなエピソードが入っています。
 言葉のことはまったく心配していなかったのに、山形に着いたら「えっ?」・・・
山形の方言観察が実に面白いです。会議や挨拶は全部標準語なのに、
終わって宴会のお酒が入ったとたんにワァーッと方言の嵐。
 その他にも、男女交際や日本の教育とアメリカの教育についてなど、
アメリカ人の目に映った日本の姿について書かれています。
 著者が山形で暮らしたのはもう20年以上前、日本も日々変化しており
懐かしさを感じてしまう部分もありますが、依然として変わらない部分も
多いと思います。〈温かい心の交流は小さな生活習慣の違いなど吹き飛ばす〉
〈どんどん積極的に働きかけてみようよ〉〈日本国内にも多様な文化が
あるよ〉こんな様々な思いが温かく渦巻いているような感じがする本です。
 残念ながら現在出版社に在庫なし、重版未定なので、図書館で借りるか
古書店でお求めください。
  (NIMIC会員 根本 百合)

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┏ [11] 2008年度・今後の事業予定 
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※詳細は随時お知らせします。
2009年
2月26日 日本語ボランティア・ステップアップ講座�
2月28日 子ども対象「英語で楽しく!」 ★
3月23日 「留学生交流」第1回ミーティング
子育て中のお母さんのための生活に役立つ日本語講座(保育付)
 第3期(1月21日〜3月11日)実施中 ※公民館事業に協力
その他、子ども日本語教室学習支援ボランティアのためのフォロー講座実施中
  ★印は、西東京市との共催事業です。

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 今回のNIMIC通信は、いかがでしたでしょうか。
みなさまのご意見、ご感想をお待ちしております。
 メールはこちら→→→ info@nimic.jp
★NIMIC通信のバックナンバーはこちらから。
 http://www.nimic.jp/jpn/magazine/back_number.html
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発行・編集
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