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NIMIC通信 No.42(2009年10月)
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もくじ
[1] 講座お知らせ「日本で暮らす外国人が抱える悩みと相談」
[2] 講座お知らせ「外国人が抱える異文化ストレスと
通訳が抱えるストレス」
[3] 募集「西東京市民まつり 出展サポーター」
[4] 講座お知らせ「日本語ボランティア・フォロー講座 特別講演」
[5] 講座報告「日本語ボランティア・フォロー講座(2)」
[6] 西東京市多文化共生センター窓口だより〜多文化の最前線〜(7)
[7] 世界の国々・人々 〜多文化に生きる(2)
[8] キーワードを読む
「多文化共生」について理解を深めるために(37)
[9] 2009年度・今後の事業予定
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┏ [1] 講座お知らせ「日本で暮らす外国人が抱える悩みと相談」
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東京外国人支援ネットワークでは毎年都内各所で外国人のための無料
専門家相談会を実施しており、西東京市では12月12日に行います。
外国人が抱える悩みにはどのようなことがあるのか、外国人相談の経験の
ある方からお話しをうかがいます。
日時:10月17日(土) 午前10時〜正午
会場:コール田無イベントルーム
講師:黒澤 玉夫さん(NPO法人国際交流活動市民中心代表)
定員:80人 ※当日直接会場へ
参加費:無料
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┏ [2] 講座お知らせ「外国人が抱える異文化ストレスと
通訳が抱えるストレス」
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毎年都内各所で実施されているリレー専門家相談会における心の相談
事例を紹介しながら、外国人が抱える悩みや、心理相談における通訳
ボランティアの態度や心得などについて、お話しをうかがいます。
日時:10月24日(土) 午後2時〜4時
会場:市役所田無庁舎 202・203会議室
講師:精神科医 倉林 るみいさん
定員:60人 ※当日直接会場へ
参加費:無料
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┏ [3] 募集「西東京市民まつり 出展サポーター」
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第9回西東京市民まつりが11月14日(土)・15日(日)に開催されます。
NIMICは、市内に暮らす多様な国籍の人々を同じ地域の住民として捉え、
地域づくりをする多文化共生の必要性を市民に広く知ってもらうために、今年も
市民まつりに参加します。
市民まつりに出展するに当たり、会員の皆さんから出展支援者を大募集します。
※締切り後に出展チーム編成と出展の詳細をお送りします。
◆活動日時・場所
11月14日(土)15日(日) 西東京いこいの森公園(緑町3-2;谷戸小学校隣)
(1)終日:午前10時または9時30分〜午後4時(昼食あり)
(2)午前:午前10時または9時30分〜午後1時(昼食あり)
(3)午後:午後1時〜4時
(4)チョコット・フリーサポーター
◆出展内容
(1)多文化共生の日常活動紹介(NIMIC、日本語教室)
(2)参加型ワールド知的ゲーム(正解者へは食事への招待プレゼントあり)
大型の世界地図(ドイツ語、フランス語)を前にして世界遺産の名称と
国名クイズ、または世界の国旗の国名・都市名当てクイズ、徒歩で
世界の旅(隣国)当てクイズ
(3)伝統文化のミニ体験(プロの奏者が演奏、指導します)
モンゴル国の伝統芸術文の馬頭琴、中国の伝統芸術文化の二胡
◆サポーター申込先・申込み方法
サポーター氏名、連絡先、Eメールアドレス、活動可能時間帯(上の4つ
から選択)を明記し、以下のいずれかの方法でお申し込みください。
※タイトルを「NIMIC市民まつり申込み」としてください。
(1)多文化共生センター(田無イングビル1階)窓口
(月、水、木、金の午前10時〜午後4時)
(2)TEL/FAX:042−461−0381(なるべくFAXでお願いします)
(3)E‐メール info@nimic.jp
◆申し込み締め切り 10月20日(火)
★昨年の「市民まつり出展」の様子は、NIMICのHPでご覧いただけます。
→→→ http://www.nimic.jp/jpn/event/081108shiminnmatsuri.html
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┏ [4] 講座お知らせ「日本語ボランティア・フォロー講座 特別講演」
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オーストラリアは多文化主義社会としていちばん成功した国の一つと
言われます。
「白豪主義」が撤廃された1970年代から、政策として多文化主義が
掲げられ、政府、国民両面から数々の努力がなされてきました。
日本も多文化共生を目的として国や国民の心を広く世界に広げるには、
どんな努力と準備が必要でしょうか。オーストラリアの経験をたどりながら、
皆さんと一緒に考えていきたいと思います。
日時: 11月21日(土)午前10時〜11時30分
会場: 田無庁舎 202・203会議室
対象: 日本語ボランティアの方・一般市民の方・学生
テーマ:『多文化社会の建設』〜オーストラリアの経験から〜
内容:講演 午前10時〜11時、ワークショップ 11時〜11時30分
講師:チャオ・埴原 三鈴氏(オーストラリア・国立マッコーリー大学
元日本学科長)
参加費:NIMIC会員および学生:無料
会員でない方:1,000円(当日入会できます)
定員:50名(先着順)
申込み:以下の方法で先着順に10月20日から受け付けます。
※タイトルを「11月21日講座申し込み」としてください。
メール info@nimic.jp FAX 042-461-0381
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┏ [5] 講座報告「日本語ボランティア・フォロー講座(2)」
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10月3日(土)午前10時〜正午、時折雨の降る中、東京大学国際
交流室や日本大学等で日本語を教えられている金子広幸さんを講師に迎え、
『みんなで学ぶ「敬語」』をテーマに楽しい講座が実施されました。
受講者は事前に、職場の上下関係のある中で「依頼を断る」場面と役割を
示されロールプレイを考えてくる宿題を課されており、4、5人のグループで
披露し合うことからグループワークが始まりました。各自の経験が異なれば
想像するやり取りも異なり、多様なロールプレイがありました。場面展開の
多様性が、想像した職場の雰囲気や、会話相手の人間関係、扱う状況の
重要さによって変化することを話しあいの中から各自が気づき納得する
時間でした。
地域でも職場でも適切なコミュニケーションを取るには、相手のことを
よく見つめることが大切で、そこから人間関係ができ、課題が達成できると
いうことを改めて考えた時間でした。
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┏ [6] 西東京市多文化共生センター窓口だより〜多文化の最前線〜(7)
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多文化共生センター窓口が開設されてから半年が経過しました。半年を
振り返り、様々な面で、成果が上がってきいているのではと思います。
外国人の方の訪問はまだ少ないように感じますが、一番の目的の相談窓口
機能という面で考えると、訪問された方は、それぞれの相談結果に満足
いただけたものと思います。
窓口を担当していて感じたことは、NPO法人西東京市多文化共生センターと
西東京市多文化共生センターの違いが分かりにくいのではということです。
ある訪問者から、この点についての質問があり、西東京市が開設した事務所の
名称が西東京市多文化共生センターで、事務所の運営を受けているのが
NPO法人であることや、NPO法人NIMICの様々な活動をお話ししたことで、
全体像をご理解いただくことができました。組織の中の常識に埋もれては
いけないと強く感じた次第です。
また、多文化共生という言葉、そして、活動の内容もなかなか伝わりにくい
ようです。「多文化共生ってなに?」という質問をよく受けます。第三者的に
みると、まだまだ一般的には馴染みのない言葉とも思えます。現段階では、
あせらず、気長に事業に取り組んでいくことが必要と考えます。その意味で、
多文化共生センターが、日本語教室をはじめ、様々な活動の拠点となり、
また、様々な人の交流の場となってきつつあること、喜ばしいと思う
この頃です。
(NIMIC会員 小野 博)
【通訳ボランティア対応】 時間は特に記載がないものは午前10時〜正午
中国語・台湾語 10月2日(金) 、9日(金)、23日(金)、30日(金)
※9日は午後2時〜4時、23日は午前10時〜正午と午後2時〜4時
英語 10月5日(月)
中国語、英語でのサポートが必要な方がいらっしゃいましたら、ぜひ、この情報を
提供してください。
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┏ [7] 世界の国々・人々 〜多文化に生きる(2)
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「世界の国々・人々」と題したこのコーナーでは、ある国にスポットを
あて、その国の文化・人々との交流を、不定期ですが、いろいろな形で
お届けしていきます。
先月から新しいエッセイの掲載が始まりました。
多文化に生きる
2回
長女が12歳の頃であった。シドニー郊外のハイスクールに通っていたが、
ある日、友達を沢山連れて帰宅したことがある。元気で食べ盛りの年齢。
さぞお腹がすいていることであろうと早速台所に立った。こういう時は
サンドイッチが一番手っ取り早い。常套手段は、サンドイッチの材料をいろいろ
テーブルに並べて、かってに作ってもらう。それぞれの好みに合わせて
好きなように作ればいい。大皿を出してまずハムから並べ始めた。そこに
娘が入ってきた。皿を一目見て私に云った。「マミー、ハム駄目じゃない。
ジェニーがいるのに。」 私はハッとした。そういえば仲良しのジェニーは
ユダヤ系、ユダヤ系は豚肉が食べられない、ハムは豚から作るのだった。
自分のうかつさに気づいて、あわててハムをひっこめ、卵、トマトなどに
切り替えた。
オーストラリアの子供たちは、自分の友達それぞれが持つ文化背景の
違いをいつの間にか飲み込んでしまう。友達の家に遊びに行けば、文化に
よって慣習がちがい、食べる物も違う。宗教によっては食べてはいけない
ものがはっきり定められている場合もある。ユダヤ教では豚肉ばかりでなく、
貝類、甲殻類など食べられない。インドのヒンドゥ教であれば牛肉が駄目。
菜食者も多く厳しい場合は卵も駄目。イスラム教も豚肉はいけないし、
ほかにもいろいろ制限がある。オーストラリアで育つ子供たちは、宗教の
違いなどと難しいことを考える前に、「00ちゃんはxxが食べられない」と
自然に受け入れてしまう。好き嫌いのわがままで食べないのとは違う。それは
子供であっても、相手のアイデンティティであり、尊重すべきことなのである。
(チャオ・埴原三鈴〈Misuzu Hanihara Chow〉)
チャオ・埴原三鈴(Misuzu Hanihara Chow)プロフィール
早稲田大学政治経済学部新聞学科卒業
カリフォルニア大学バークレー大学院 修士
日文研審査により 学術博士(PhD)
カリフォルニア大学バークレー、トロント大学で日本語、及び日本文化を
教えた後、オーストラリアマッコーリー大学〔国立〕において日本学科設立
1988−2006年 同大学日本学科長
1994−2007年 同大学日本教育研究センター長兼任
2007年 同大学退官
現在 同大学名誉賛助員
★これまでに掲載したエッセイのバックナンバーは、NIMICのHPで
ご覧いただけます。
→→→ http://www.nimic.jp/jpn/magazine/essay_1.html
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┏ [8] キーワードを読む
「多文化共生」について理解を深めるために(37)
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NIMIC設立の理念の中で大きなウェートを占める「多文化共生」。
この言葉をキーワードに、2006年9月号から多文化共生に関わる本の
紹介を始めました。
2回続けて、日本に住んでいる外国人をとりあげた本を紹介してきました。
37回目の今回は、外国につながる子どもたちの話をご紹介します。
『まんが クラスメイトは外国人 —多文化共生20の物語—』
「外国につながる子どもたちの物語」編集委員会/編
みなみ ななみ/まんが 2009年4月 1,236円
NIMICでは、2007年から子ども日本語教室を立ち上げ、西東京市に
住んでいる外国につながる子どもたちと、養成講座を受講したボランティアで、
日本語を学ぶ場を作ってきました。この本は、そんな外国につながる
子どもたちが日本の学校や社会で暮らす中で抱えている状況や思いを、
まんがと文章を使ってわかりやすく伝えた本です。
ブラジル出身で中学の日本語学級で学ぶカルロス、母親が日本人と再婚し
フィリピンから呼び寄せられたブライアン、中学をやめて家族のために工場で
通訳をして働くビアンカ、クメール語しか話せないカンボジア出身の母親に
自分の思いが伝えられないソフィーラ、保育士になる夢をかなえたリリアン…
さまざまな切り口から構成された20の話が描かれています。一つ一つの話は、
一人の外国につながる子どもが主人公になっていますが、話の原案を考えた
方(中・高・大の先生)によると、一人の後ろに何人もの子どもたちの物語が
あるそうです。
自分の隣にいるかもしれない誰かのことを思いながら、読んでもらえたら…
そして、ひとりでも多くの方に読んでもらえたら、と思います。
外国につながるたくさんの子どもたちに、会ってみませんか?
(NIMIC子ども日本語教室 西原 明子)
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┏ [9] 2009年度・今後の事業予定
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※詳細は随時お知らせします。
10月17日 講座「日本で暮らす外国人が抱える悩みと相談」
24日 講座「外国人が抱える異文化ストレスと通訳が抱えるストレス」
11月14日・15日 西東京市民まつり出展
21日 日本語ボランティア・フォロー講座 特別講演
12月12日 外国人のための無料専門家相談会
------------------------------------------------- 今回のNIMIC通信は、いかがでしたでしょうか。 みなさまのご意見、ご感想をお待ちしております。 メールはこちら→→→ info@@(マークをひとつ削除してください)nimic.jp ★NIMIC通信のバックナンバーはこちらから。 http://www.nimic.jp/jpn/magazine/back_number.html --------------------------------------------------
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