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NIMIC通信 No.46(2010年2月)
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もくじ
[1] お知らせ「世界の人とともに その2 〜韓国出身 西東京市在住〜」
[2] イベントお知らせ「子ども対象『英語で楽しく!』」
[3] お知らせ「子ども対象『英語で楽しく!』サポートスタッフ募集」
[4] 報告「世界の人とともに その1 〜台湾からの留学生〜」
[5] 報告「碧山小学校の総合的な学習の一コマをNIMICが担当」
[6] NIMIC理事会だより(2)
[7] 世界の国々・人々 〜多文化に生きる(6)
[8] キーワードを読む
「多文化共生」について理解を深めるために(41)
[9] 2009年度・今後の事業予定
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┏ [1] お知らせ「世界の人とともに その2 〜韓国出身 西東京在住〜」
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韓国から80年代に来日、西東京在住6年のシン キュソブさんに
「韓国の多文化家庭」についてお話しいただきます。
お茶を飲みながら、シンさんを囲んで自由に歓談しませんか。
日時:3月1日(月)午後7時〜8時
場所:西東京市多文化共生センター(イングビル1階)
定員:10名(NIMIC会員先着順)
参加費:無料
申込み:Eメール:event@nimic.jp または、FAX:042-461-0381
(タイトルを「世界の人とともに」としてください)
※4月から、韓国の歴史や文化に興味のある人を対象に月2回の「韓国語
入門講座」を開催予定です。
講座の運営等をご担当いただけるボランティアを数名募集中です。
関心のある方は、ぜひこのイベントにご参加ください。
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┏ [2] イベントお知らせ「子ども対象『英語で楽しく!』」
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いまや、英語はアメリカやイギリスだけでなく、世界中で母語として、
または共通語として話されています。グローバル化する世界で生きていく
子どもたちに、英語を楽しく体験してもらいましょう。
講師には、フィリピン、インドネシア、トンガ出身の英語教育専門家や
英語話者をお招きします。英語を学ぶだけでなく、英語に触れることを
とおして、別の文化に触れ、その違いを感じさせてあげてください。
日時:3月13日(土)
(A)午前10時〜11時・・・幼稚園年長児、小学校1、2年
(B)午前11時30分〜12時20分・・・幼稚園年小児・年中児
定員:(A) (B)ともに24人(8人×3グループ)
対象:幼稚園年小相当〜小学校2年生
(安全のため保護者の送り迎えをお願いします)。要申込み。
参加費:1人500円(当日受付でお支払いください)
内容:英語でのあいさつや簡単な会話
(保護者の方も一部ご覧いただけます)
※保護者の方に日本の学校で学ぶ外国籍の子どもたちについて
理解していただくプログラムがあります。
申込み:往復はがき、またはEメール(携帯メール不可)で、以下の項目を
書いて、2月26日必着でお申し込みください。
(1) 参加する子どもの名前(ふりがな)
(2)年小・年中・年長・小1・小2のいずれか
(3)保護者の名前
(4)住所
(5)電話番号(FAXの有無)
申し込み先
〒202-8555 西東京市役所保谷庁舎 生活文化課「英語で楽しく3/13」
または bunka@city.nishitokyo.lg.jp
(件名に必ず「英語で楽しく3/13」と明記してください)
※応募者多数の場合は抽選となります。
※記録として、写真撮影をいたします。ホームページ等で公開することを
ご了承ください。
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┏ [3] お知らせ「子ども対象『英語で楽しく!』サポートスタッフ募集」
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上記「英語で楽しく」の3月13日(土)当日のスタッフを募集しています。
ご協力いただける方は事務局 info@nimic.jp にご連絡ください。
※Eメールのみで受け付けています。
・募集内容 受付・案内:4名、英語プログラム:6名
※英語プログラムサポートの方は、3月10日(水)午前10時から事前
打ち合わせがあります。出席できないときはご連絡ください。
・時間 集合午前9時、解散予定午後1時
・場所 きらっと
ご連絡をお待ちしています。
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┏ [4] 報告「世界の人とともに その1 〜台湾からの留学生〜」
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2月5日(金)、多文化共生センターで台湾出身のセン・ヤチさんを囲んで
第1回目の「世界の人とともに」が開催され、12人のNIMIC会員が
参加しました。
センさんは、来日5年の大学院生です。
とても流暢な日本語で台湾のことについて話をしてくれました。
最初、お互いに緊張して硬くなっていましたが、台湾の新幹線は日本の
新幹線よりも揺れるようだとか、台湾ではお年玉はお正月ではなく大みそかに
もらうものだという話を聞くうちにとても空気が和んできました。
センさんが用意してきてくれた台湾のお菓子を食べるころには参加者から
「台湾の果物でよく食べる果物は何ですか?」とか、「中国の福建と同じ位の
場所にあるのに、台湾の女の人のほうが色が白くてふっくらなのはなぜ
ですか?」などという質問も出ました。
お菓子やセンさんの入れてくれた中国茶をいただきながらの楽しいひととき
でしたが、あっという間に一時間が過ぎ、皆で記念撮影をしてお開きとなり
ました。
次回は、また違う国の方のどんな話が聞けるのか楽しみです。
(NIMIC会員 岩野英子)
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┏ [5] 報告「碧山小学校の総合的な学習の一コマをNIMICが担当」
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2月2日(火)、碧山小学校から依頼を受け、3年生の総合的な学習
「碧山のまちの外国人と仲良くしよう」で山辺副代表理事とともに同小を訪問、
子ども(児童)たちの前で話す機会を得ました。
「何人ぐらいの外国人が住んでいるか」「どこの国から来た人が多いか」
「NIMICではどんな活動をしているか」などの子どもたちから事前に寄せ
られた質問にも答える形で、山辺副代表が自らパワーポイントで作成した
資料をプロジェクターに映しながら、30分ほどの話でした。
3クラス84人での合同の授業で、子どもたちはメモをとりながら熱心に
聴いていました。話のあと質疑の時間になりましたが、すぐに手があがり
次々に質問が出ました。
「NIMICには毎日何人くらいの外国人が来るのか」とか「外国人はどんな
仕事をするのか、NIMICではどんな仕事を勧めているのか」、「外国人はどの
くらいの期間で日本語が覚えられるのか」など難しい(?)質問も出されました。
中には外国籍の子どももおり、日本語を覚えるのはなかなか難しいことを
伝えてくれました。
授業後には、「山辺さんのお話はとてもわかりやすく、外国人の状況や
NIMICの活動がよくわかった」と担任の先生方も大変喜んでくださいました。
NIMICでは、このように、子どものころから地域の外国人に関心を持ち、
仲良くしていこうと学習する機会を持つことが、多文化社会を築いていくうえで大変
有意義なことだと考え、これからも要望があれば積極的に協力していきたいと
思っています。
(NIMIC副代表理事 木下伸子)
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┏ [6] NIMIC理事会だより(2)
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寒い日が続いていますが、ベランダの木に鶯のツガイが来ているのを発見、
春はそこまで来ているのですね。
NIMICの理事会は毎月一度、定期的に開催されています。イングビルの
西東京市多文化共生センターができるまでは武蔵野大学の佐々木研究室で開催
していましたが、既に46回の理事会を重ねたことになります。理事たちは、毎回、
ほぼ全員が揃うことが多く、私も一度欠席しただけですので、理事たちの間で
コミュニケーションが非常によく取れた理事会だと思います。
会員の皆様に、少しでも情報開示のお役に立てればと、先月からNIMIC
通信に理事たちが交代で「理事会報告」を書くことにしました。
2021年1月の理事会は、理事7名全員とオブザーバとして4氏の出席を
得て開催されました。理事会は西東京市の生活文化課の課長や担当者が
出席して開催されることが多く、今回も生活文化課から連絡事項がありました。
■主な報告事項
・会員状況や事業の進捗状況、窓口相談状況など定例的な報告
・現在、「多文化共生センター窓口」は月曜、水曜、金曜、木曜に各当番
理事が担当し、相談などに対応していますが、相談が少なくなっていることに
対して意見が交わされました。
・ボランティア通訳の活動状況について。デイサービスへの言語(中国語)
サポート、通訳ボランティアについて、通訳ボランティアが活躍する場面が
少ないことから、PRの仕方につき意見が交わされ、市報を利用することと
なりました。
■主な審議事項
・NIMIC会員の会費について。特別に1〜3月の期間内に会員申込みをする
方は半額とすることを決定。
・来年度は、週5日(月〜金曜)体制にしたいということから、どういう体制が
ベストか話し合われました。
・市民参加の「多文化共生スピーチコンテスト」の企画についても話し合われ
ましたが、この事業は市の予算と連動するものなので、2月の理事会にて
再検討することになりました。
■西東京市生活文化課から
・1月16日に終了した養成講座、フオローアップ講座については、評価が
高かったこと。
・多文化共生センターの来年度予算については、見通しが立ち次第報告する。
・年次報告書(収支報告書、センター事業報告書)の提出について。
■その他
2010年度の理事会は、4月〜2011年3月の理事会標準月日は、第4週の
木曜日と決定しました。但し、8月は理事会はお休みとし、9月、12月は
第3週の木曜日と変更し、他の月は第4週標準どおりとしました。全員の
理事たちが出席できるよう、皆で話し合って決めたものです。
理事会はいつも通り和やかな雰囲気の中で意見が交わされ、理事会終了後、
イングビル二階の北京飯店で新年会が持たれました。
(NIMIC代表理事 佐々木瑞枝)
【通訳ボランティア対応】
中国語・台湾語 2月5日(金)、3月26日(金) 午後2時〜4時
中国語 2月 12日(金)、26日(金)、
3月12日(金)、26日(金) 午前10時〜正午
英語 2月 1日(月)、3月 1日(月)、午前10時〜正午
韓国語 2月 19日(金)、 26日(金) 午前10時〜正午
中国語、英語、韓国語でのサポートが必要な方がいらっしゃいましたら、
ぜひ、この情報を提供してください。
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┏ [7] 世界の国々・人々 〜多文化に生きる(6)
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「世界の国々・人々」と題したこのコーナーでは、ある国にスポットを
あて、その国の文化・人々との交流を、不定期ですが、いろいろな形で
お届けしていきます。
現在、オーストラリア・国立マッコーリー大学 元日本学科長チャオ・埴原
三鈴先生によるエッセイを連載しています。
多文化に生きる
6回
長女が7歳の時、郊外に移った。娘が新しい小学校に転入して数週間後、
心配なことが起こった。娘が東洋人であることをやんやとはやす、いじめっ子が
数人いることが分ったのである。娘にとっては初めての経験で急に不安を
感じるようになった。
親としてこの事態をどう処理すべきであろうか。「そんなことすぐ過ぎる
ことだから真剣に考えることないわよ。」と言うオーストラリア人の友人も
あった。でも聞くうちに、この種のいじめは娘だけではないことが分った。
ドイツ系、イタリア系などの子供は「ウォグ」とはやされ、イギリスから来て
英国アクセントの強い子は「ポム」と呼ばれている。いずれも侮蔑的な
呼び名である。オーストラリアが白豪主義を破棄したのは1972年、娘が
生まれた年である。「多文化主義」が新しく国の政策として打ち出されてから
まだ数年、まさに過渡期であった。この大切な時期にこのような事態を
ほっておいてはいけない。害を受けるのは娘や、いじめの犠牲になっている
子供だけではない。いじめっ子たちの将来にも悪影響がある。そう考えて、
校長先生に会いに行く決断をした。
校長先生は年配の優雅でしとやかな女性であった。しかし教育者として
筋金が通っていることはすぐ感じた。私の話を聞いた彼女は椅子から転がり
落ちんばかりに驚いた。「そんなことが起こっているなんて知りませんでした。
さっそくその悪者たちをみつけて厳しく処罰します。」すごい剣幕であった。
あわててなだめにかかったのは私の方であった。自分の娘のことだけでは
ない。長い目でみて、皆が学ばなければならないことではないか・・・ 私の
話を最後まで聞いた彼女は、うなずいて「よく分りました。お任せください。」
と言った。
彼女の行動は早かった。まず娘を木陰のベンチに呼び、一緒に座って
やさしく話してくれた。「あなたがこの学校に来てくれて、とても嬉しいの。
皆歓迎しています。もし、いやなことを言う子供がいたら、直ぐ私のところに
きて教えて頂戴ね。」 新入生の娘をまず安心させた。そして次に7歳児、
8歳児のクラスを一つ一つ廻った。人の外見が違う、アクセントが違うと
いってからかったりいじめたりすることがいかに間違っているかを、子供たちに
分りやすい言葉で話した。
その後いじめっ子が消えたわけではない。しかし、娘の不安はすっかり
消えた。人種によっていじめるのは間違っているという真理が校長先生始め、
学校ではっきり表明されたのである。次にいじめっ子にからかわれた時、
娘は告げ口には行かなかった。でも他の子供達が先生に言いつけに走った。
「いけないことなのよ。」という概念が子供たちの心に浸透したのである。
娘にとってはそれで十分であった。それからは何のくったくもなく新しい学校に
溶け込んでいった。
(チャオ・埴原三鈴〈Misuzu Hanihara Chow〉)
★これまでに掲載したエッセイのバックナンバーは、NIMICのHPで
ご覧いただけます。
→→→ http://www.nimic.jp/jpn/magazine/essay_1.html
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┏ [8] キーワードを読む
「多文化共生」について理解を深めるために(41)
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NIMIC設立の理念の中で大きなウェートを占める「多文化共生」。
この言葉をキーワードに、2006年9月号から多文化共生に関わる本の
紹介を始めました。
41回目の今回は、エッセイをご紹介します。
『本を読むわたし』 華恵著 筑摩書房 2006年7月 ¥1,050
著者は1991年ニューヨークでアメリカ人の父と日本人の母の間に生まれ、
マンハッタンで多様な人々の中で育ち、6歳で母と日本へやってきました。
小学生の時に書いた作文をまとめた本『小学生日記』は前にご紹介しましたが、
この本は中学生の時に書いたエッセイをまとめたもの、その後も16歳、17歳、
18歳と3冊のエッセイが出版されており、どれも深い思いが素直に伝わって
くる良質なエッセイです。非常に本が好きな人で、14冊の本を取り上げて、
それにまつわる記憶をつづっています。兄・両親とともに過ごしたマンハッタン
時代が多いのですが、オクラホマの父方の祖父母の暮らし、ハーレムの
黒人街、福島の母方の祖父母の暮らし、そして東京の小学校の友達など、
彼女を取り巻く人々をとても真っ直ぐに見詰めて受け止めていく目線が、
すばらしいです。
心身の発達が著しい中学生時代、特に異なる文化圏を行き来して多くの
刺激を受け、様々な疑問や思いや考えなど胸の中に渦巻いているものを、
この著者は文章に書くことで整理・発散して成長していくように見えます。
おかげで、私たちは多文化環境に育った本人の言葉で、その気持ちの一端を
知ることができました。もしこの著者がこれらを表現する手段を持たなかったら、
さぞ苦しかったのではなかろうかと思いました。日本語ボランティアの場で
接する子どもたちの発する言葉やサインに、しっかり耳を傾けて行きたいと
思います。
〈他の著作〉
『ひとりの時間』『キモチのかけら』『寄りみちこみち』華恵著 すべて筑摩書房
(NIMIC会員 根本 百合)
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┏ [9] 2009年度・今後の事業予定
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※詳細は随時お知らせします。
2010年
3月1日 世界の人とともに その2 〜韓国出身 西東京市在住〜
13日 子ども対象「英語で楽しく!」
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今回のNIMIC通信は、いかがでしたでしょうか。
みなさまのご意見、ご感想をお待ちしております。
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★NIMIC通信のバックナンバーはこちらから。
http://www.nimic.jp/jpn/magazine/back_number.html
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