西東京市多文化共生センター |
┌--------------------┐ NIMIC通信 No.125(2016年12月) └--------------------┘ もくじ [1] お知らせ「日本語スピーチコンテスト2016記録誌完成」 [2] お知らせ「『くらしの情報』が掲示板に」 [3] 報告「市民まつり NIMICブース」 [4] 報告「子ども日本語ボランティアフォローアップ講座」 [5] 報告「日本語ボランティアフォローアップ講座」 [6] 報告「センター委託事業 多文化サロン」 [7] 報告「日本語ボランティアフォローアップ講座」 [8] 報告「児童館職員のための研修会に協力」 [9] 世界の国々・人々「スペインからの留学生、ベラさんとの再会」 [10] 会員より「日本国内の多文化共生:半田だより(4) [11] キーワードを読む 「多文化共生」について理解を深めるために(119) [12] 今後の事業予定 ┏┏ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┏ [1] お知らせ「日本語スピーチコンテスト2016記録誌完成」 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 10月2日(日)にコール田無で開催された、西東京市日本語スピーチコンテストの記録誌が完成しました。当日の発表者9名のスピーチ原稿を中心に、市長等の挨拶、市民審査員の方々の感想、当日のカラー写真等が掲載された42ページ、A4版の小冊子です。 編集と版下作成は実行委員会の作業でしたが、今回も市内および近隣の団体や企業に協賛していただき、印刷製本を外部に依頼することができました。 カラー写真が入り華やかな仕上がりになっていますので、ぜひ手にとってご覧ください。 図書館等市内公共施設に配布しますが、NIMIC会員で先着30名の方に差し上げます。ご希望の方は、イングビル1階の多文化共生センターまで来所の上、お受け取りください。 ┏┏┏ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┏ [2] お知らせ「『くらしの情報』が掲示板に」 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 市報抜粋多言語版「くらしの情報」の1面が市内74カ所の掲示版に貼り出されます。複数の日本語ボランティア教室のメンバーが始めた多言語サポートが、NIMICの事業になり、現在は市の委託事業として多くの翻訳ボランティア等の協力により継続されています。一人でも多くの多言語地域情報を必要とする人の手に届けたい、「くらしの情報」の存在を知ってほしい、という外国人当事者の熱意が市を動かし、今回の掲示につながりました。今後、掲示板にスペースが空いていれば、毎月20日過ぎから月末まで貼り出されます。 ┏┏ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┏ [3] 報告「市民まつり NIMICブース」 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 今年の市民まつりは両日とも快晴となり、約196,000人の市民が”いこいの森公園”に来場したとのことです。 NIMICはテント1張りのブースでしたが、立寄り参加者が2日で540人と盛況で、延べ26人のブース当番者の協力を得て無事終了しました。 今年のクイズは、西東京市に住む外国人数の多い国の順番とその国の世界遺産の名前を当てたり、地図でその国の場所を探すものに変更しましたが、西東京市に係るクイズであったのでクイズ終了後の話題に繋がって立寄り参加者の評判が良かったです。 市民まつりのNIMICブースでは、来場者に気楽にNIMICを知ってもらう良い機会となっていることを改めて実感しました。 (市民まつり担当 高橋二朗) ┏┏ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┏ [4] 報告「子ども日本語ボランティアフォローアップ講座」 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 11月15日(火)、NPO 法人青少年自立援助 センター定住外国人子弟支援事業部のピッチフォード理絵さんに「中学生の教科指導」というタイトルで、教科につなげる日本語指導のお話をしていただきました。読む力を伸ばす指導が学習言語の発達につながるというお話が印象的でした。語彙をふやすため質の高い声かけをする、辞書が引けるよう指導する、主語と述語をつかんで要約させる、漢字はカタカナや部首を活用して教え実際に読める体験を重ねる、などいろいろな実践例が提示されました。教科ごとの教え方のポイントも大変参考になりました。「教えたのに、どうしてできないの?」「覚えていないの?」という前に、もっと研究して工夫できることがいっぱいあることが分かりました。 (講座担当 小野千穂) ┏┏ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┏ [5] 報告「日本語ボランティアフォローアップ講座」 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 11月19日(土)、日本語教師であり、地域でも幅広く活動していらっしゃる福村真紀子さんをお迎えし、日本語ボランティア・フォローアップ講座が開かれました。『地域日本語教室における活動の組み立て方』をテーマに日本語教室の目的や初めて日本語を学習する人(初習者)に必要なことについて、講師が実際に活動している地域活動例などをお聞きしながら学びました。土曜日の午前ということもあり、参加者は10人ほどでしたが、参加者が少なかった分、リラックスした雰囲気のなか、参加者からも活発な意見がでました。実際に活動をする中で感じている問題を共有し、参加者同士の意見交換を通じ、改めて教室活動を考える有意義な時間になりました。 (講座担当 清水智子) ┏┏ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┏ [6] 報告「センター委託事業 多文化サロン」 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 11月25日、多文化共生センターにて中国・武漢出身の劉さんによる「多文化サロン」が行われました。武漢の文化のお話や西東京市での暮らしのお話があり、11人の参加者の皆さんからも質問が活発にあがりました。 特に、女性の参加者の方から感嘆の声が上がったのが「食事は男性が作るもの」という点!中国女性の一般的な夕食後の娯楽は「ダンス」だということも意外なお話でした。参加者の皆さんからは「中国語を勉強したくなった」「知人から武漢の話を聞いたことはあったが、イメージが変わった」 などの感想がありました。 多文化サロンは、3月までにあと3回実施予定です。NIMICの会員でない方もお誘いあわせの上、ご参加ください。 (文化振興課 周藤倫枝) ┏┏ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┏ [7] 報告「日本語ボランティアフォローアップ講座」 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 12月2日(金)イングビル会議室にて、日本語ボランティア・フォローアップ講座が開かれました。講師には、日本語教室「とびら」から飯塚睦さんほか2名のスタッフの方々に来ていただきました。日本語教室「とびら」には、漢字のみを教える「漢字クラス」があり、今回は『漢字を楽しく学ぶには』をテーマにそこで実践されている様々な工夫や教材などが紹介されました。 ただ書くだけでなく、スマホのアプリやパワーポイントを使った指導、手作りの漢字カードなど、漢字学習を「苦手」から「おもしろい」に変え、使える漢字を身につけさせたいという講師の皆さんの熱い思いが伝わってきました。漢字学習は学習者に根気を求めるのではなく、ボランティアの根気が必要という言葉が心に残りました。 (講座担当 清水智子) ┏┏┏ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┏ [8] 報告「児童館職員のための研修会に協力」 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 12月2日(金)午後7時から8時半、田無庁舎会議室でNIMICの理事2名を講師に市内児童館職員のための研修会が開かれました。最近、児童館に通ってくる外国につながる子どもたちが増えてきており、トラブルの原因となっている言葉や習慣の違いについて知りたいとNIMICへ講師依頼があったものです。研修会では、NIMICの活動や子ども日本語教室での事例や対処法、子どもが直面している問題などについて説明しましたが、参加者は熱心に聞き入り積極的な質問も出ました。子ども日本語教室での事例や経験が、多文化化する児童館活動に少しでも役立つよう願っています。 (子ども日本語教室スタッフ 石坂みどり) ┏┏┏ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┏ [9] 世界の国々・人々「スペインからの留学生、ベラさんとの再会」 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 「世界の国々・人々」と題したこのコーナーでは、ある国にスポットをあて、その国の文化・人々との交流を、不定期ですが、いろいろな形でお届けします。 今回は、NIMICの顧問であり、武蔵野大学名誉教授でもある佐々木瑞枝先生の書き下ろしエッセイをご紹介します。 「スペインからの留学生、ベラさんとの再会」 武蔵野大学大学院の最後の年に教えた一人がスペインのマドリードからの留学生たち、日本語が実に心もとなく、私の研究室でベトナムやペルーなど他の国の留学生と一緒に「日本語補習」をしたり、京都観光したりと、とりわけ思い出が多い。 みんな帰国後も元気にしているだろうか?Facebookで時々彼らの様子を見ては安心したり、心配したり。 「先生、貯金がたまったので日本に行きまーす。先生に会えますか?」、スペインのベラさんからMessageが入る。 「もちろん、いつ来るの?」 そして池袋でベラさんとの再会、日本語も忘れていなかった。 「先生、今度はJRパスを買ってきました。それでまず東北に行ったんです。そうしたら朝地震が起きて」、数日前のことだ。 「え、あの時東北にいたの?驚いたでしょう」 「はい。テレビをつけたら『逃げろ』って大きな字が出て。アナウンサーが高台に避難してください。津波が来ます」って叫んでいました。 日本語能力試験のN2合格しているだけあって、アナウンサーの日本語が理解できたようだ。寒かったので、コートを羽織って表に出たら、「親切な日本の人が車にのせてくれました。でも、道が渋滞していて」 ベラさんの話によると、高台に行こうと皆が車で向かおうとし、一本道が大渋滞で「津波の方が早く来るのじゃないかと、あせりました」のだそうだ。 外国人が困って宿の前にいたら、日本人なら助けてあげたくなるだろう。 今回の津波はあまり大きくなかったので、車で避難も大丈夫だったが、もし大津波だったら、車で渋滞しているうちに津波に呑み込まれてしまうのではないか、私もベラさんが感じたのと同様心配になった。日本に来る外国人には地震の時の心得をちゃんと知っておいてもらう必要がある。 せっかくの日本の秋、楽しんでね、ベラさん! (佐々木瑞枝) ┏┏ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┏ [10] 会員より「日本国内の多文化共生:半田だより(4)」 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ NIMICの各種事業のまとめ役として活動されていた白根祐子さんが、ご家族の都合で愛知県半田市に転居されました。アメリカの多文化事情報告終了からしばらくお休み後、今度は国内の多文化事情報告です。 シュハスコとポットラックパーティー 2016年も、最後の月となりました。半田の観光スポットもイルミネーションが輝いています。11月23日(祝)に日本語ボランティアで行っている小学校で、「シュハスコとポットラックパーティー」があり、参加しました。 その小学校にはPTAの活動で多文化交流同好会というのがあります。 日本人の家庭やブラジルにルーツを持つ家庭の有志の集まりです。今回の同好会では「世界の料理を学ぼう」と題してブラジルの肉料理のシュハスコと1品持ち寄りのポットラックパーティーを企画しました。肉やソーセージ、飲み物は同好会で用意してくれました。参加家庭は料理でもお菓子でも、何か1品持っていきます。ブラジル人のお母さんたちは、手作りのブラジルのデザートを持ってきました。肉用のサルサも手作りでした。キャッサバというイモの粉を炒めたものもありました。肉にふりかけて食べるとおいしかったです。私はタコ飯を炊いてもっていきました。日本人家庭4、ブラジル人家庭7、ほかに校長先生はじめ先生方が3名、全部で40名くらいの参加がありました。卒業生も来ていました。中学2年生ですがとても大人っぽかったです。日本生まれで、日本語もポルトガル語もペラペラ。ご両親が母語を大切になさってるのだなと思いました。 中庭でお父さんや先生がお肉を焼いて、多目的ホールで焼けた肉をおかあさんや子供たちが食べました。コーヒー用の牛乳があり、それを飲んだブラジル人のお母さんが、「おいしい!ままだね」と言いました。「まま?」「ポルトガル語?」「ママ→母乳?」あれこれ聞いて、「まま」は「なま(生)」ということがわかりました。彼女は「なま」が「まま」に聞こえていて、私はブラジル人だからポルトガル語だろうと思ってしまいました。一音違う笑い話です。 おいしい料理と交流が幸せな気持ちにしてくれました。 (NIMIC会員 白根祐子) ┏┏ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┏ [11] キーワードを読む 「多文化共生」について理解を深めるために(119) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ NIMIC設立の理念のなかで大きなウェートを占める「多文化共生」。 この言葉をキーワードに、2006年9月号から多文化共生に関わる本の紹介を始めました。 第119回目の今回は、日本文化の絵本を2冊ご紹介します。絵本ではありますが、それぞれテーマについて詳しく、だけど分かりやすく書かれており、大人まで楽しめます。 (1)「盆栽えほん」 大野八生作 あすなろ書房 2013年 いまや、「BONSAI」は西欧の人々に大人気です。私もボランティア教室で「BONSAI!」を連呼するイタリア人の方を相手に、日本語ダメ、英語ダメと言われて大苦戦した記憶があります。あの時この本があればどんなに助かったことか。この本では、孫娘が盆栽好きのおじいちゃんに尋ねる形で、盆栽の種類、道具や鉢、土、肥料、苗、苔、作り方、手入れまで、豊富な挿し絵を使って分かりやすく解説しています(ルビ付き)。盆栽がとても身近に感じられる、いい本だと思います。 (2)「和服がわかる本」 こどもくらぶ編 岩崎書店 2016年11月 七五三、お正月そして成人の日と、着物姿が目につく時期です。他にも、私たちの生活の様々な場面で着物は着用されています。結婚式、夏の浴衣、お祭のおそろいの法被、阿波踊り、お相撲さん、歌舞伎、茶道、剣道、落語などを写真で紹介。着物の歴史、構造、着付け、生地、染めと織り、立ち居振る舞いまで、とても丁寧に写真と文章(ルビ付き)で解説しています。外国の方が自分で見ても、わかりやすいと思います。 (NIMIC会員 根本 百合) [12] 今後の事業予定 2月 多文化ボランティア講座 3月 子ども対象多言語イベント ------------------------------------------------ 今回のNIMIC通信は、いかがでしたでしょうか。 みなさまのご意見、ご感想をお待ちしております。 メールはこちら→→→ info@nimic.jp ★NIMIC通信のバックナンバーはこちらから。 http://www.nimic.jp/index_newsletter.html ------------------------------------------------ ========================= 発行・編集 NPO法人 西東京市多文化共生センター(NIMIC)事務局 住所 〒202‐0013 西東京市中町5-12-32 e-mail info@nimic.jp ホームページURL http://www.nimic.jp/index.html 連絡先 〒188-0012 東京都西東京市南町5-6-18イングビル1F 市民協働推進センター MailBox №2 ========================= |
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