西東京市多文化共生センター
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  NIMIC通信 No.135(2017年11月号)
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もくじ
[1] お知らせ「第17回西東京市民まつりに参加-
              NIMICのぼり旗を掲げます!」
[2] イベント「多文化体験with Kids-いろんな国の音で遊ぼう」
[3] 報告「田無神社例大祭の外国人見学参加ツアー」
[4] 報告「西東京市日本語スピーチコンテスト2017」
[5] 報告「日本語スピーチコンテストアンケート結果概要」
[6] 報告「西東京市総合防災訓練 多言語担当での参加」
[7] 世界の国々・人々「アイスランドの誇り−アルシング 」
[8] 会員より「日本国内の多文化共生:半田だより(14)」
[9] キーワードを読む
      「多文化共生」について理解を深めるために(129)
[10] 今後の事業予定

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┏ [1] お知らせ 「第17回西東京市民まつりに参加-
                 NIMICのぼり旗を掲げます! 」
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 第17回西東京市民まつりについて10月号でもお知らせしましたが、NIMICブースの位置は会場正面入口から右手(北側)の6番目に決定しました。また、昨年まで、広い市民まつり会場のなかでNIMICブースの場所が分かりにくいという多くの声がありました。そこで今年はNIMICの字が大きく書かれたのぼり旗を作製しましたので、こののぼり旗を目印にNIMICブースにおいでください。
 ゲーム参加を楽しみながらNIMICの活動を知ってもらう良い機会としたいと思っていますので、NIMIC会員はぜひ友人・知人を誘ってお出でください。
 また、会員が互いに交流できる機会です。みなさん、NIMICブースでお会いしましょう。
日時:11月11日(土)午前10時-午後4時、
        12日(日)午前9時-午後3時30分
会場:西東京いこいの森公園
 (市民まつりNIMICブース担当 高橋二朗)

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┏ [2] イベント「多文化体験with Kids―いろんな国の音で遊ぼう」
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 乳幼児をもつ家族がいろんな国の文化を体験するイベント「多文化体験withKids」を市と共催で開催します。今回のテーマは「いろんな国の音で遊ぼう」。
 世界の楽器パズル、簡単な楽器制作を通して、親子で世界の音を楽しむプログラムです。二胡演奏もあります。

日時:11月23日(祝・木)午前10時30分-12時
場所:イングビル3階会議室(田無駅南口徒歩3分)
対象:0才-小学校低学年とその保護者
材料費:2歳以上ひとり100円
定員:親子10組
申し込み方法
(1)子どもの名前・年齢(月齢)
(2)保護者の名前
(3)当日連絡のつく電話番号
を記入して、withkids@nimic.jpまでメールで申し込んでください。
締め切り:11月13日(月)
申込者多数の場合は、抽選をし参加の可否を15日までに連絡します。

連絡・お問合せ: withkids@nimic.jp (担当:冨田まり子)

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┏ [3] 報告「田無神社例大祭の外国人見学参加ツアー」
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 10月14日(土)に田無神社例大祭(宵宮)の外国人見学参加ツアーを行いました。“ゆめこらぼ”に集合した外国人11名と日本人スタッフ16名は、小グループに分かれ、アスタ前を出発する万燈神輿のもとにでかけました。
 田無神社境内では “手水”や“参拝” を行いましたが、外国人参加者から初めて正式(伝統的)な方法などを日本人スタッフの所作を真似て行えてよかったという感想がありました。またお祭りを楽しんでいた姿が印象的でした。
 今回は外国人参加者募集に日本語教室の協力を得ましたが、今後幅広く参加者を集め、様々な交流機会を作っていきたいと思います。この7月から新たに発足した「土日プロジェクト」メンバーが初めて自分たちで企画運営を行ったことで、今後に向けてたくさんの学びがありました。土日なら活動できるという皆さん、気楽に新しい企画を考えていきたいというみなさん、「土日プロジェクト」に参加しませんか。
 (「土日プロジェクト」担当 高橋二朗)

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┏ [4] 報告「西東京市日本語スピーチコンテスト2017」
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 10月15日(日)コール田無多目的ホールにおいて、「西東京市日本語スピーチコンテスト2017」が開かれました。子ども日本語教室で学ぶ小中学生3人のメッセージのあと、11人の方たちがスピーチをしました。また小雨模様にもかかわらず、130人もの方たちが来場されました。
 日本語の優劣を競うものでないこのスピーチコンテストですが、それぞれの発表者は自分の言葉で思いを語り、コンテストに向けて、かなりの準備してきたことがよくわかりました。
 発表者全員に賞が贈られましたので、その一部をご紹介します。
西東京市長賞 ショバナ スダアサンさん 「私の日本語と西東京市での生活」
武蔵野大学学長賞 ヴェン ティエルンさん「わたしをなべに連れてって」
NIMIC賞 レ ティ フェンさん  「外国人か、怖いな」
 発表のあとには、気分を一転して西東京市在住のフラメンコギタリスト、ホアン・セバスティアンさんによるフラメンコギターの演奏がありました。
また、終了後の交流パーティでは発表者と観客、スタッフがスピーチの余韻を楽しみ、人の輪が広がった時間になりました。
 (スピーチコンテスト実行委員長 清水智子)

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┏ [5] 報告「日本語スピーチコンテスト2017アンケート結果概要」
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 上記スピーチコンテストに来場された130人のうち、85人の方からアンケートを回収できましたので、概要を報告します。
 全般的な評価は、よかった76、ふつう1、無回答8。参加者の世代は、20代まで5人、30・40代26人、50・60代36人、70代以上18人、男女比は3対7、市内在住が4分の3でした。
 自由コメントを記入した人が6割で、感動的で、外国出身の人を身近に感じられる交流イベントだと思ったという声が多数ありました。他には、発音に少し課題はあっても内容や表現力で聞きごたえがあった、審査員のコメントが心温まる感じだった、ずっと続いてほしい、文化の違いを認め合い互いに良いところを見つけあいましょうというエールも書かれていました。
 皆さんのサポートが得られる限り、NIMICもこの事業を続けていきたいと思います。

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┏ [6] 報告 「西東京市総合防災訓練 多言語担当での参加」
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 「備えよう!命をつなぐ 自助・共助」というスローガンの下、10月22日(日)総合防災訓練が実施されました。台風接近の影響で、規模を縮小して上向台小学校のみの訓練になりましたが、NIMICから、英語・フランス語・中国語・やさしい日本語の各ボランティアが即時翻訳の訓練に参加しました。
 本部から送られてきたいろいろな災害情報をその場で各言語に翻訳し、掲示板に張り出すという訓練ですが、翻訳言語の中に「やさしい日本語」があることにみなさん驚いていました。多様な母語を持つ外国の方には簡単な日本語で表現したほうが理解してもらえる場合もあるので「やさしい日本語」がある旨を説明すると、感動したなどの声がありました。また、各言語の翻訳者たちも「災害時の翻訳」ということについて勉強になったと感想を述べていました。
 あいにくの悪天候での開催でしたが、思いのほか市民の方が訓練に参加していたのが印象的で、市民の皆さんの危機意識の高さを感じることができました。
 (NIMIC多言語コーディネーター 岩野英子)

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┏ [7] 世界の国々・人々「アイスランドの誇り−アルシング」
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 「世界の国々・人々」と題したこのコーナーでは、ある国にスポットをあて、その国の文化・人々との交流を、不定期ですが、いろいろな形でお届けします。
 今回は、NIMICの顧問であり、武蔵野大学名誉教授でもある佐々木瑞枝先生の書き下ろしエッセイをご紹介します。

アイスランドの誇り−アルシング

 「アイスランドの国民が心の底から誇りに思っていること、それはね、アルシング」「え、アルシング?」
 そういえば、ガイドブックで世界最古の民主議会が開かれたのが「アルシング」と書いてあった。ジェントルマンのエーリンクは私の答えを聞いて、褒めることを忘れない。「さすが日本の教授、オーロラと温泉だけを見に来る観光客とは違いますね」・・・これは観光客に対する皮肉だろうか?
 930年、世界はほぼ独裁政権や王権に統一されていたころ、アイスランドでは合議による民主的な自治がされたという。
 「今も私たちアイスランド人の心には「合議」の精神が生きていて、大統領も国民の直接選挙で選ぶんですよ。1980年には世界初の女性大統領が出たし」 
 テーブルにはおいしそうなラムやサラダが並び始めた。「レイキャビックで一番おいしいと僕が思うレストラン、さあ、どうぞ」
 確かに回りを見渡すと、アイスランド人と思えるカップルや紳士たちのグループ、中には窓際に悠然と一人で座る老紳士、観光客の姿はない。
 「ここって、ふつうに食事をするレストラン?」娘が聞くと「そうだよ」とエーリンク、メニューを見た限りでは、オードブルが3000円、メインディシュが7000円、それにサイドオーダーのサラダや、コーヒーだけでも1200円、それにデザート2000円ほどがつく、日本なら一流レストランの値段だ。
 「アイスランドの物価は日本の3倍から5倍という感じがする」と私たち。
ホテル代も一泊10万円代が平均だし、、ホットドックが一本800円くらいする。
 「日本人が貧乏だって、アイスランドに来て初めて思ったわ」、と娘。
 「アイスランドは毎年経済成長を遂げていて、ヨーロッパの中ではGDP(国民総生産)が一番高い、だからドイツやデンマーク、フランスからみんなアイスランドに出稼ぎに来るんだよ」
 さあ、それは明日からアイスランドの大地をレンタカーで旅してまわり実際を見てみることにしよう!エーリンクの「事前講義」を確認するためにもね。
 (佐々木瑞枝)

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┏ [8] 会員より「日本国内の多文化共生:半田だより(14)」
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 NIMICの各種事業のまとめ役として活動されていた白根祐子さんが、ご家族の都合で愛知県半田市に転居されました。アメリカの多文化事情報告終了からしばらくお休み後、今度は国内の多文化事情報告です。

第8回はんだ山車まつり

 10月7、8日に、第8回はんだ山車まつりが開催されました。半田市内10地区から31の山車が集結する「はんだ山車まつり」は5年に1度秋の開催で、毎年春には、10地区で祭礼が行われています。
 山車まつりを見るのは2回目です。1回目はシカゴに行く前、主人が名古屋で単身赴任をしていた時でした。今回は、前回に比べまつりの規模が大きくなった感じがしました。私たちが前回より、半田の街に親しみ、まつりの場所がわかり、歩きやすくなったということがあると思います。まつり当日は、朝方まで雨が降り、気をもんでいました。雨でもまつり決行ですが、山車にビニールをかぶせて曳き廻します。鮮やかな幕やそこに施されたすてきな刺繍、山車の彫刻は、ビニール越しでは魅力半減だからです。しかし、雨はあがり、2日間いいお天気となりました。まつりの醍醐味は、山車の曳き廻しだけではありません。山車の一番うえにある上山で演じられるからくり人形の技。宵まつりで、各山車が提灯をつけての供覧。オレンジ色の灯りが美しいです。また、おまつりと言えば屋台。知多牛バーガー、焼き大アサリ、カブトビール等、地元の食材も並んで、大盛況でした。
 今回、山車まつり・日本の伝統文化を世界に発信するということで、
「Dashi-fes.omotenashi tour」がありました。これは、外国人限定(無料)で、「山車まつりアンバサダー」が、外国から来られたお客様を案内する(約40分)ものです。アンバサダーには、市内の中学生、高校生も参加したようです。
 どの国の方が来たのか、アンバサダーの年齢構成や人数、活動の詳細はまつりの実行委員会からまだ出ていないので、12月号でご報告させていただければと思っています。もし、山車まつりに興味を持っていただけたら、第8回山車まつり実行委員会の公式サイトをご覧ください。当日の写真等が載っています。
 5年後のまつりは、市民として見物しているか、はたまた観光客か、楽しみです。
 (NIMIC会員 白根祐子)

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┏ [9] キーワードを読む
      「多文化共生」について理解を深めるために(129)
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 NIMIC設立の理念のなかで大きなウェートを占める「多文化共生」。
 この言葉をキーワードに、2006年9月号から多文化共生に関わる本の紹介を始めました。
 第129回目の今回は、中国出身の作家楊逸(ヤン・イー)の作品です。

『ワンちゃん』 楊逸著 文藝春秋 2008年 文学界新人賞受賞 芥川賞候補
『時が滲む朝』 楊逸著 文藝春秋 2008年 芥川賞受賞

 著者は1964年中国のハルビンに生まれました。1987年に留学生として来日し、お茶の水女子大を卒業後、在日中国人向けの新聞社などいくつかの仕事を経て中国語教師となり、現在は大学で教えています。その間に日本人と結婚して二児をもうけましたが離婚、その後日本語で小説を書き始めました。第1作が『ワンちゃん』、第3作が『時が滲む朝』で日本語を母語としない作家としては初めて芥川賞を受賞しました。
 著者が生まれ育った時代の中国は文化大革命のさなかで、人民服ばかりの色の無い世界。大学教授だった父は10年間農村に下放され、台湾に逃げた親戚とは音信不通になりました。大学生らを中心に中国全土に広がった民主化要求に対し1989年6月4日の天安門事件が起こりますが、著者は丁度その世代であり、大きなショックを受けました。『時が滲む朝』はこの天安門事件を取りあげ、この運動に関わった中国の若者たちを描いています。また、中国の戦前から現在までを見れば、共産主義の社会になり、文化大革命が起き、その後の急速な近代化があり、一人っ子政策があり、社会の仕組みや規範、人々の生活やものの考え方まで、目まぐるしく変化しています。その中で必死に生きている女性を描いたのが『ワンちゃん』で、日本の農村風景もリアルに描かれています。一緒に収録されている『老処女』との二作は読んでいて、胸が痛みます。
 賞の選考委員の講評にもありますが、楊逸さんの本には描きたい内容があふれ出しており、日本語の技術の不足を補って余りあるということです。
 2014年出版の『あなたへの歌』は国際結婚のカップルを題材にしているそうで、これも面白そうです。 
 (NIMIC会員 根本百合)

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┏ [10] 今後の事業予定
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11月11・12日 市民まつり
11月23日 多文化体験with Kids

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今回のNIMIC通信は、いかがでしたでしょうか。
みなさまのご意見、ご感想をお待ちしております。
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